(ブルームバーグ):ベッセント米財務長官は2日、世界的なエネルギー価格上昇の一因として、ウクライナによるロシアのエネルギー施設へのドローン攻撃を挙げた。
FOXニュースとのインタビューで、米国の生活費が高止まりしていることについて質問に答えたもので、イランとの戦争に言及するのに先立ち、こうした攻撃を理由として指摘した。
ベッセント氏は「現在、われわれはエネルギーショックに見舞われている。ウクライナでの戦争では、ウクライナがロシアのエネルギー資産や石油製品を攻撃することを決めたため、世界的に価格上昇圧力が生じている。それに加えてイランでの紛争もある」と述べた。
イランでの戦争に伴う要衝ホルムズ海峡の海運の混乱により、過去6カ月で世界のエネルギー価格が急騰。原油相場の上昇は、世界的なインフレを加速させている。米国とイランとの間で今週、衝突が再燃したことで原油は再び上昇した。
ベッセント氏の発言は、戦争終結に向けた外交合意の可能性を探る中で、ウクライナに圧力をかける一方、ロシアに接近することもいとわない米政権の姿勢に沿ったものだ。ベッセント氏とロシアのシルアノフ財務相は、米ノースカロライナ州アッシュビルで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に合わせて会談した。欧州当局者はロシア代表との接触を避けた。
このほか、バンス米副大統領は7月、ウクライナのゼレンスキー大統領と、同国によるロシアへの攻撃が世界市場に及ぼす影響について協議した経緯がある。
一連の攻撃を受け、ロシア政府はディーゼル輸出禁止措置を月末まで延長せざるを得なくなった。これに加え、ホルムズ海峡を通過する燃料の輸送量が原油に比べて相対的に少ないことから、世界的に供給が逼迫(ひっぱく)している。
供給不足を補うため、米国のディーゼル輸出は最近、過去最高水準に急増し、その結果、国内在庫は急減した。冬場を控え、米東海岸のディーゼル在庫は現在、過去最低となっている。米国のガソリン小売価格は1ガロン当たり4ドルを上回り、この時期として過去最高となっているほか、ディーゼル小売価格も過去最高に近づいている。
ウクライナによるロシアのエネルギー施設への攻撃は、同国政府の戦費を支えるエネルギー収入を減少させることに成功しており、ロシアはコスト削減や支出の振り替えを余儀なくされている。
原題:Bessent Blames High Energy Prices on Ukraine’s Russia Strikes(抜粋)
--取材協力:Devika Krishna Kumar.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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