(ブルームバーグ):全米最大の学区であるニューヨーク市は、新学年度から小中学生によるAIツールの利用を原則禁止し、スクリーンの利用時間も制限する。同市のマムダニ市長とサミュエルズ教育局長が2日、新学期開始を1週間後に控え、新たな規則を発表した。公立校の児童・生徒約60万人が対象となる。
新たな方針では、就学前から8年生までの児童・生徒によるAIの利用を禁止する。対象には「生成AIを搭載した全てのソフトウエア」が含まれる。
マムダニ市長は発表文で、「テクノロジー業界は、AIを活用した幼児教育が避けられないだけでなく、必要でもあるとわれわれに信じ込ませようとしている。われわれはそう考えていない」と説明。「だからこそ、就学前から8年生までの児童・生徒による生成AIの利用を一時停止し、今後1年かけてこの技術の影響を検証する」とした。
新たな方針の背景には、全米の保護者の間で、授業でのテクノロジーや学校配布端末の使用に反発する動きが広がっていることがある。特に低年齢の子どもについては、AIが学習や発達に及ぼす影響への懸念も高まっている。
米公衆衛生局長官は5月、過剰なスクリーン利用が子どもや若者の健康に悪影響を及ぼすことを示す証拠が増えているとして、警告を発した。
ニューヨーク市の発表に先立ち、ロサンゼルス統一学区も同様の措置を打ち出している。同学区は、授業中のスクリーン利用時間を減らし、就学前教育と幼稚園、1年生では端末の使用を原則禁止する包括的な方針を導入した。ロサンゼルス統一学区では今学年度、独立系チャータースクールを除き、約37万6000人の児童・生徒が在籍するとみられる。
ニューヨーク市の方針では、各自に割り当てられた端末の利用時間も学年に応じて制限する。2年生以下は利用時間を制限するほか、3-5年生は1日30分、6-8年生は45分を上限とするよう推奨している。
今回の禁止措置には一部例外があり、障がいのある生徒や多言語学習者、職業教育ではAIの利用を認める。教師も、授業計画や学校運営で引き続きAIを利用できる。
原題:NYC Public Schools Ban AI for Students, Restrict Screen Time(抜粋)
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