(ブルームバーグ):来週実施される2回の日本国債入札が、米長期国債利回りの抑制を図るベッセント米財務長官の取り組みにとっての試練となり得る。
日本の財務省は9月1日に10年債、3日に30年債の入札を行う。世界各国の政府借り入れを巡り、投資家がこれまで以上に高い上乗せ金利を求めているさなかの入札となる。入札で需要の弱さが示されれば、米国債市場に波及する恐れもある。米30年国債利回りはすでに約20年ぶりの高水準付近にある。
国債残高の増大と市場のボラティリティー上昇に投資家が対応する中、米国と日本の債券市場の連動性はここ数年、一段と強まっている。
その一例として、日本の超長期債利回りが昨年急上昇した際、米国債市場にも影響が及んだ。米国の公的債務が40兆ドル(約6365兆円)を超え、借り入れコストも膨らむ中で、悪循環に陥る可能性があり、リスクは現在の方が大きいかもしれない。
野村ホールディングスのシニア金利ストラテジスト、アンドリュー・タイスハースト氏(シドニー在勤)は、「今後の日本国債入札を市場は非常に注意深く見守るだろう」と述べ、「入札が不調に終われば日本国債利回りは上昇し、それによって国内投資家にとって市場の魅力が高まり得る。その結果、米国債利回りにも一段の上昇圧力がかかるだろう」と予想した。
財政懸念が再燃し、ここ数週間は主要国の国債市場で売りが広がっている。米30年債利回りは2007年以来の高水準まで上昇した。ドイツが今月発行した30年国債の利回りは15年ぶりの高水準となった。フランスの借り入れコストも2008年以来の高水準に達し、日本も過去最高に近い水準にある。
岡三証券の長谷川直也チーフ債券ストラテジストは「財政やインフレは、欧米と日本で共通しているテーマではある」と指摘し、日本の金利上昇が米国や欧州など「グローバルに影響する可能性というのはあると思う」と話した。
ベッセント氏は先週、長期国債の買い戻しを拡大する計画を発表し、米国債利回りの押し下げに動いた。その後の米国債相場上昇は長続きせず、利回りは翌日には再び上昇基調に戻った。
債券市場には他にも目先のリスクがある。ベッセント氏は24日にスピーチする予定で、米連邦準備制度理事会(FRB)のウォーシュ議長はワイオミング州ジャクソンホールで開かれる連邦準備制度の年次会合に28日登壇する予定だ。
米長期国債買い戻し増額の発表翌日の20日に実施された日本の20年国債入札は、まずまずの需要を集めた。それでもその後、利回りは上昇しており、20年債利回りは1996年以来の高水準付近で推移している。
米30年債利回りは24日に4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下して5.24%となった。先週は一時5.34%まで上昇していた。
SMBC日興証券の丸山凜途シニア金利・為替ストラテジストは、来週の日本国債入札が不調に終わり、再び売りを誘発すれば、それが米国債にも波及し、ベッセント氏の取り組みにもかかわらず米国の利回りを押し上げても驚きはしないと述べた。
原題:Two Japan Bond Auctions Pose Next Threat to US Treasury Yields(抜粋)
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