(ブルームバーグ):米国とカナダの交渉担当者は21日、両国間の関税と報復措置を削減する貿易合意の条件を巡り交渉を続けた。米東部時間22日午前0時(日本時間同日午後1時)の期限までに合意がまとまるとの楽観的な見方が示されている。
事情に詳しい関係者によると、協議中の条件では、米国はカナダから輸入する自動車への関税を15%に引き下げ、一部の鉄鋼・アルミニウム関税も25%に下げる。鉄鋼・アルミには輸入枠が設定される。関係者は非公開の協議だとして匿名を条件に語った。適用除外などの措置によって、鉄鋼・アルミへの関税の適用範囲が変わる可能性もあるという。
トランプ米大統領は期限までに合意に達する見通しだと述べた。協議に詳しい当局者2人も、期限までの合意に向け順調に進んでいるとの認識を示した。
交渉に詳しい関係者によると、米当局者は今週、カナダから輸入する一部のアルミニウムと鉄鋼に現在課している50%の関税を半分に引き下げる用意をしていた。しかし、業界関係者の働きかけを受け、引き下げに新たな制限を検討するようになった。検討中の関税割当制度では、一定水準を超える輸入には通常の50%の税率が適用される。
関係者の一部によると、協議中の合意では、針葉樹製材に課している通商拡大法232条に基づく10%の関税も引き下げる方向で、新たな協議が始まる可能性もある。木材は両国の通商関係で長年の懸案となっており、その他の関税は引き続き適用される。
関係者によると、最終的な争点には自動車の米国産部品比率に関する規則も含まれる。米国は規則の厳格化を求める一方、カナダは緩和を求めている。両国は21日、詳細を詰めるため、米商務省と米通商代表部(USTR)の双方で協議した。

より広範な協議では、自動車、鉄鋼、アルミニウムの扱いが大きな焦点となっている。米国はカナダに対し、米国産乳製品と酒類への規制撤廃を求めている。一方、カナダは木材関税の軽減に加え、トランプ氏が7月に提案した新たな50%関税を課すとの方針の撤回も求めている。
21日の協議は、約200億ドル(約3兆1800億円)相当のカナダからの輸入品を対象とする50%関税の徴収を米国が開始する数時間前に行われた。当初は19日午前0時1分に発動する予定だったが、トランプ氏は両国が合意寸前にあるとして3日間の猶予を設けた。
トランプ氏は21日、記者団に「カナダとの合意は進展している」と述べ、「私は良い合意しか結ばない。カナダともメキシコとも、米国にとってはるかに良い合意だ」と語った。
原題:US and Canada Race Against Clock to Hammer Out Trade Deal (1)(抜粋)
--取材協力:Alicia Diaz、Thomas Seal.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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