(ブルームバーグ):シティグループは、日本を含めたアジアのテクノロジー企業による米国預託証券(ADR)を通じた資金調達が今後も続くとみている。テック分野に精通した投資家からの資金を取り込みやすく、売買も活発な米国市場を活用したい企業が多いという。
今年に入り、アジア企業がADRを活用して調達した資金は280億ドル(約4兆5000億円)に達し、すでに2020年以来の高水準となっている。265億ドル規模の米上場となった韓国SKハイニックスが大半を占め、ソフトバンクグループ傘下のPayPay上場もあった。
シティグループで日本と北アジア、オーストラリア地域の発行体向けサービスを統括するアドリアン・ナイ氏は、「準備中の大型ADR案件は多い」とブルームバーグとのインタビューで話した。テック銘柄の株価が好調なことも、関連企業が資本市場の活用を模索しやすい環境につながっているとの見方を示した。
実際、外国企業で過去最大となったSKハイニックスの上場に続き、キオクシアホールディングスは27年4-6月ごろのADR上場を目指している。韓国半導体大手のサムスン電子も、SKハイニックスの成功を受け、ADR発行について初期段階の検討を進めているとブルームバーグが7月に報じた。
ただ、半導体関連銘柄の値動きは荒く、投資家にとって難しい局面は続いている。先月にはハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)による設備投資の持続性に対する懸念が強まり、世界的にメモリーメーカー株が売られる場面があった。
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