(ブルームバーグ):ドバイ発テルアビブ行きのフライドバイ機を墜落させようとした副操縦士について、イスラエルのネタニヤフ首相は、オマーン国籍だったと明らかにした。外交関係のない国のパイロットが、なぜ厳格な保安審査を通過し、イスラエル便への乗務を認められたのか。航空会社や治安当局の審査体制に疑問が浮上している。
オマーンとイスラエルには外交関係がなく、両国民は互いの国に入国することを制限されている。それにもかかわらず、オマーン国籍の副操縦士がイスラエル行きの便に乗務していたことから、航空会社や治安当局に説明を求める声が強まっている。
ネタニヤフ首相は1日、FOXニュースとのインタビューで、襲撃者はイスラム過激思想に感化されていたと述べる一方、イランと何らかのつながりがあったかどうかを判断するのは時期尚早だとして、慎重な姿勢を示した。
「外交関係のない国のパイロットについては制約を設けている」とネタニヤフ首相は指摘した。「彼がそれをくぐり抜けられたのは明らかだ。抜け穴があったということであり、確実な事前審査の方法を考えなくてはならない」と述べた。
航空会社もアラブ首長国連邦(UAE)政府も、副操縦士の国籍や身元を発表していない。一方、重傷を負った機長については、ネタニヤフ氏がインド人だと明らかにしていた。
オマーン政府にコメントを求めたが、現時点で返答は得られていない。
襲撃したパイロットは現在サウジアラビアで拘束されており、捜査を主導するUAEに移送される予定だと、イスラエル首相府のスピールマン報道官が述べた。イスラエルも捜査に参加するが、独自の調査も実施しているという。
スピールマン報道官は「現在、イスラエルに到着する便のパイロット全員を審査している」と述べた。
フライドバイは問い合わせに対し「事件を巡る状況については現在も調査中だ」と回答し、追加のコメントはないとした。
ネタニヤフ首相のこれまでの発言によると、襲撃者は機長を斧などの刃物で殴ったか刺した後、駆け付けた乗客らに取り押さえられた。航空機は最終的にサウジアラビアに緊急着陸した。
原題:FlyDubai Pilot Who Tried to Crash Plane Identified as Omani (1)(抜粋)
--取材協力:Dan Williams.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.