(ブルームバーグ):米デルタ航空は、10日にラスベガスを出発した便で無許可のWi-Fiネットワークが作動した問題を調査している。ラスベガスでは直前の週末、大規模なサイバーセキュリティー会議が開かれていた。
デルタの広報担当モーガン・デュラント氏によると、同社は連邦捜査当局や航空規制当局と連携し、問題のネットワークが「短時間」作動した経緯を調べている。この作動の影響で、乗務員はボーイング757型機の機内Wi-Fiを約30分間停止した。ただ、「デルタのシステムへのハッキングは発生せず」、航空管制当局も緊急事態を宣言しなかったという。
デュラント氏は11日、電子メールによる発表資料で、「飛行の安全性が脅かされることは一切なく、航空機の運航システムにも影響はなかった」と説明。「全容を把握するため徹底的に調査しており、時間がかかる見通しだ」と述べた。
米連邦捜査局(FBI)アトランタ事務所の複数の報道担当者によると、FBIは同便で「Wi-Fi関連の可能性がある事案」の報告を把握しており、地元当局や企業関係者と連絡を取っているという。さらなる情報の提供は控えた。
米連邦航空局(FAA)の報道官は、同局も報告について調査していると説明。機内Wi-Fiが侵害されたとしても、飛行の安全上重要なシステムへの影響はないとした。
デルタ航空591便は、世界最大のハッキング・セキュリティー会議をうたう「DEF CON(デフコン)」がラスベガスで開催された翌日、ラスベガスからアトランタに向かっていた。
「ハッカーの祭典」とも呼ばれるデフコンの報道担当者は、会議の主催者側はデルタや捜査当局から連絡を受けていないものの、独自の調査を開始する予定だと述べた。モニカ・ハサウェイ報道担当は、「デフコンは違法行為を推奨も容認もしていない」と説明。「参加者の1人が関与していた場合、今後の参加を禁止し、影響を受けた全ての方々に謝罪する」と述べた。
サイバーセキュリティー会社エヌザイムの創業者レナート・コープマン氏によると、Wi-Fiネットワークを妨害して別のアクセスポイントに置き換えることは比較的容易にできる。妨害を行った人物はネットワーク経由で送信される暗号化されていないデータを読み取れるようになる。同氏によると、この2段階の攻撃は、たばこの箱より小さく、バッテリーで駆動する250ドル(約4万円)程度の機器があれば可能だという。こうした機器はセキュリティーの検証担当者の間で広く使用されている。
近距離でのサイバー攻撃対策を手掛けるコープマン氏は「乗客がこうした機器を購入し、機内で試した疑いがある」とみる。
アトランタ警察、ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港、米運輸保安局(TSA)の担当者にコメントを求めたが、返答はなかった。
原題:Delta Probes Unauthorized Wi-Fi on Flight After Hacker Event (2)(抜粋)
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