米・イランの衝突がエネルギー輸送の要衝、ホルムズ海峡での通航を引き続き妨げる状況で、米エネルギー情報局(EIA)は、イラン戦争に起因する原油供給の途絶が来年末まで続き、日量60万バレル程度の影響が残るとの見通しを示した。

EIAの「短期エネルギー見通し」の推計によると、今年4-6月(第2四半期)のホルムズ海峡経由の原油輸送量は平均日量490万バレルと、開戦前の2025年10-12月(第4四半期)の平均2160万バレルを大きく下回った。

米国とイランは今年6月、戦争終結に向け軍事作戦の停止を含む暫定的な覚書に署名した。戦闘は一時的に中断されたが、EIAの数字を見る限り、国際エネルギー市場が経験した過去有数の供給途絶を和らげる効果は、ほとんどなかった。

パキスタンのハワジャ国防相は11日、米・イランがホルムズ海峡を巡り「何らかの合意に近づいている」と述べた。しかしイランとオマーンとの間で、海峡再開に向けた合意が成立するかどうかはなお見通せない。

船舶が信号の発信を停止して通航していることもあり、ホルムズ海峡を通過する原油の量をリアルタイムで特定することは難しく、市場参加者の推計にもばらつきがある。ライト・エネルギー長官によれば、過去1週間で平均日量約900万バレルの原油が海峡を通過した。

国際市場へのアクセスが制限され、利用可能な貯蔵能力が逼迫(ひっぱく)する中で、複数の中東諸国は減産を余儀なくされている。

EIAの推計では、中東で生産が停止された原油の量は、6月の平均日量750万バレルから7月は同約550万バレルに減った。だが7-9月(第3四半期)には再び660万バレルに増えると予想される。

バブ・エル・マンデブ海峡経由でサウジアラビア産原油を輸送する船舶は親イラン武装組織フーシ派からの脅威にさらされている。EIAによると、それがさらなる生産停止につながらなかったという前提に立てば、生産と貿易フローの大部分が戦前の水準に戻るには27年初めまでかかる見込みだ。

原題:US Sees Iran War Oil Supply Disruptions Lasting Through 2027(抜粋)

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