(ブルームバーグ):3日の米株式市場で映画館運営会社の株価が上昇した。「スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ」や「オデュッセイア」といった今夏の大作映画がヒットし、観客を映画館へ呼び戻していることが示された。
AMCエンターテインメントの株価は一時7.5%上昇した。マーカスは一時11.4%高、アイマックス(IMAX)は7.2%高、シネマーク・ホールディングスは6.5%高となった。
AMCは、週末の収入が100年を超える同社の歴史で過去最高を記録したと発表。トム・ホランド主演のスパイダーマン最新作を観るため7月29日から8月2日までの5日間にAMCとオデオンの劇場へ1020万人が来場したことを明らかにした。また、ドルビーシネマ上映の入場者数や飲食売上高も過去最高となったと公表した。これは、3年前に「バービー」と「オッペンハイマー」が公開された週末にAMCの映画館を訪れた780万人を上回った。
ソニー・ピクチャーズエンタテインメントが配給し、ウォルト・ディズニー傘下のマーベル・スタジオと共同制作したスパイダーマン最新作は、オープニング週末興行収入で今年最高を記録し、米国およびカナダの劇場では3億6000万ドル(約565億円)、全世界では9億3200万ドルの興行収入を上げた。
AMCのアダム・アロン最高経営責任者(CEO)は声明で、「AMCにとって、これはまさに歴史的な週末だった」と述べた。「スタジオが観客の望む作品を公開し、力強いマーケティングで支援すれば、観客は映画館で作品を鑑賞する体験を圧倒的に支持することを明確に示した」と語った。
7月17日に公開されたクリストファー・ノーラン監督のオデュッセイアも大ヒットしており、高価格帯のIMAX上映の需要を押し上げた。公開初週末の米国内興行収入は1億2450万ドルを記録した。
AMCによると、オデュッセイアの需要は同社が世界で展開する200超のIMAXスクリーンで特に堅調で、ニューヨークのAMCリンカーン・スクエア13では、IMAX70mmフィルム版を3週末連続で終日上映した。
シネマークも、国内での週末興行収入が過去最高を記録したと報告。ブランド・ニュー・デイとオデュッセイアの継続的成功が、入場者数と売店の売上高の記録更新を後押ししたと説明した。
興行収入データを集計するレントラックによると、今年の映画チケット収入は前年同期比15.2%増加し、新型コロナウイルス禍後で過去最高を更新する勢いとなっている。
市場調査会社エントテリジェンスによると、ブランド・ニュー・デイの観客数は推計2410万人となり、2020年以降で最多となった。今年の映画館入場者数は前年同期比11%増加している。チケット価格の上昇に加え、IMAXやドルビーなど高価格帯上映の利用比率が高まったことが、興行収入の伸びをさらに押し上げた。
ブランド・ニュー・デイのような大ヒット作はまれだが、映画業界では年内にさらにヒットが期待される作品が控えている。12月18日には「デューン 砂の惑星 PART3」と「アベンジャーズ」シリーズ最新作の公開が予定されている。
原題:Cinema Stocks Rise as Blockbuster Releases Boost Box Office (1)(抜粋)
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