(ブルームバーグ):中国の電気自動車(EV)メーカー、比亜迪(BYD)の7月の販売台数は前年同月比22%増加した。年間販売目標の達成に向けては、下半期に販売の大幅な上積みが必要となる。
1日の発表によると、BYDの7月の販売台数は約42万台だった。年間販売目標の達成に必要なペースを既に下回った。上半期の販売台数は181万台で、年間500万-550万台の目標レンジの下限を達成するには、下半期に月平均約53万台を販売する必要がある。
こうした数字は、王伝福最高経営責任者(CEO)が直面する課題の大きさを浮き彫りにする。BYDは上半期、電池の刷新に備えて生産ラインを一時停止したこともあり、厳しい事業環境に見舞われた。
7月の販売実績は今年に入って続く傾向を反映した。輸出台数は販売全体の43%を占め、南米や欧州など海外市場への積極展開を背景に大きく伸びた。一方、中国国内では景気低迷や競争激化で需要が低迷している。
世界の一部市場で貿易障壁や関税が強化される中、投資家はBYDが成長を維持できるかを見極めるため、輸出先の構成を注視している。
海外展開では新型車の投入が追い風となっている。「Seal(シール)6」シリーズでは、DM-i 5.0ハイブリッド技術を搭載した右ハンドル車を投入したほか、欧州向けシールシリーズを刷新した。さらに、日本で新型EV「RACCO(ラッコ)」を投入し、軽自動車市場に本格参入した。

ただ、BYDの世界展開にはリスクも浮上している。欧州生産戦略の中核を担うハンガリーで、建設中の主力工場が逆風に直面。セゲドで建設が進む旗艦工場では、下請け業者による労働者への不当な扱いがあったとの疑惑を巡り調査の対象となっている。また、政権交代を受け、BYDにこれまで認められてきた巨額の補助金や税制優遇、環境規制の適用除外についても調査が始まった。
こうした問題は、BYDの生産計画にも直接影響を及ぼしている。同社は最近、セゲド工場での車両組立開始時期を2026年10-12月(第4四半期)に延期すると明らかにした。当初の計画より約1年遅れることになる。
原題:BYD July Sales Signals Challenge to Reach Annual Target(抜粋)
--取材協力:Kelly Li.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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