(ブルームバーグ):フランスとスペインで30万人以上が避難を余儀なくされた山火事は落ち着きを見せているが、今夏4回目となる熱波の到来を前に、引き続き対応を迫られている。
フランス南西部ジロンド県の山火事について、地元当局はここ一晩で大きな変化はなかったと説明した。山火事は先週末、ボルドーに迫っていた。スペインでは、マドリードの南側および西側で発生している大規模な山火事について、当局は一晩で大きな再燃や延焼は確認されなかったとしたが、鎮圧には至っていないという。
スペインのアゲセン環境相はRNEのインタビューで、「前日は改善の兆しが見られたが、状況が依然として非常に複雑なのは事実だ」と述べた。
フランスとスペインは、例年より早く始まった欧州の山火事シーズンの中心地となっている。ここ数週間は熱波が相次ぎ、植生が乾燥して火勢が急速に拡大しやすくなったことで、被害はさらに深刻化した。28日からは西欧を新たな熱波が襲うと予想されており、消防隊は消火活動を急いでいる。
気候変動により、世界で最も温暖化が進む大陸である欧州では、猛暑の期間が一段と深刻化している。記録的な猛暑と干ばつが世界の山火事シーズンとして過去最悪の滑り出しを招いており、気候科学者は、発達しつつあるエルニーニョ現象によって、この夏後半にはさらに厳しい状況となる可能性があると警告している
スペインのサンチェス首相は27日、マドリードでの講演で、これらは個別の出来事ではなく、「『第6世代』の山火事をますます激化させている気候危機の、最も痛ましい姿だ」と述べ、「これがニューノーマルだ。夏はますます厳しく、破壊的になり、結果として命を奪うものになっている」と語った。
首都マドリード郊外のアビラ県の山火事の焼失面積は8万ヘクタールに達し、スペインで観測史上最大の山火事となっている。
スペインではここ数日で約6万人が自宅から避難し、さらに3万人が退避を命じられた。消防隊や軍が移動しやすいよう道路を確保することもその目的の一つだ。沿岸都市バレンシアの北約50キロでも別の大規模な山火事が発生している。
フランスでは、ヌニェス内相がパリでの閣議後、「今シーズンは異例で、まったく前例がない」と述べ、「火災が鎮圧されるまでは、状況は依然として厳しい」と続けた。
ジロンド県では4万2000ヘクタール超が焼失し、今シーズンのフランス全体の焼失面積は11万6085ヘクタールに達している。
今週は今夏4回目となる熱波の影響で、スペインとフランス全土で山火事の危険性が高い状態が続く見通しだ。
スペイン中部と南部では28日までに気温が40度前後まで上昇する見込みで、多くの地域に熱波の警報が出されている。仏気象当局によると、同国南西部では29日の最高気温が40-41度に達する見込みだ。
原題:Fires in Spain and France Stabilize But New Heat Wave Looms (1)
(抜粋)
--取材協力:William Horobin、Will Mathis、Eamon Farhat.
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