英与党・労働党のアンディ・バーナム党首が20日、首相に就任した。この10年で7人目の首相となる。バーナム氏は次期予算の財源を確保するため、現行の財政ルールの範囲内で「柔軟性」を活用する考えを示し、債券市場が反応した。

バーナム首相は就任直後の20日午後、インフラ投資の拡大に向けて追加の借り入れを行う可能性について記者団から問われ、「私は財政ルールを順守すると述べてきた。それは現行の財政ルールのことで、その範囲内で認められる柔軟性は当然活用する」と語った。また、「私はこれまでも常に非常に慎重な姿勢を取ってきた。財源をどのように確保するのかを示し、その内容を予算で明確に説明する」と強調した。

バーナム英首相

バーナム氏の発言後、英国の10年債利回りは一時8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して5.03%となった。30年債利回りは9bp上昇し5.73%と、5月20日以来の水準に達した。

バーナム氏は投資家の不安を和らげるため、リーブス前財務相が定めた財政ルールを維持すると表明している。一方で、同首相の顧問らは、そのルール下で投資向け借り入れについて設けられている例外規定を、より積極的に活用すべきだと促している。リーブス氏は、国家資産基金などの公的金融機関を通じて、発電所や住宅など収益を生み出す事業に資金を投じることを条件に、比較的厳格な基準の下で、投資目的の借り入れを認める仕組みを整えていた。

新モデル

労働党の党首選で無投票当選したバーナム氏は、20日に国王チャールズ3世から組閣を要請された。国王との会談後に首相官邸に到着したバーナム氏は、就任後初の演説で、新たな経済モデルの下、英国の政治的不安定を解消すると述べた。

バーナム氏は「今回を英国にとっての転換点とし、この40年間で最大の変革を実現する。新たな政治モデルと新たな経済モデルを打ち立てる」と述べた。

また、生活費負担の軽減に向けた即効性のある対策を講じるとともに、その財源についても説明すると強調した。同氏はこうした方針を、政府改革や地方への権限移譲、重要な公共サービスを「より強い公的管理」の下に置くための「10カ年計画」の第一歩と位置付けた。

新財務相

バーナム氏は財務相に、前政権で国防相を務めたジョン・ヒーリー氏を指名した。事前には内相を務めたシャバナ・マフムード氏やエネルギー相のエド・ミリバンド氏が有力視されており、予想外の人事となった。

ヒーリー氏の起用は、自身の政策を実行する財務相を求め、独自路線を打ち出す人物は望まないというバーナム氏の意向を反映したとみられる。バーナム氏に近い関係者が明らかにした。

マフムード氏は内相に留任する。外相にはミリバンド氏が指名された。

バーナム氏は、政権運営の具体的な構想をほとんど明らかにしないまま首相に就任した。現在は政策の優先順位、特に税制と財政支出の方針について、より明確な説明を求められている。

これまで唯一の主要政策演説では、バーナム氏は首相官邸の機能の一部をマンチェスターに移すことを含む地方分権の推進や、戦後最大規模の住宅建設計画、水道・エネルギー・交通といった公共サービスや税制について各地域の裁量を拡大する構想を打ち出している。

原題:Burnham Promises New Economic Model in First Speech as UK PM、Burnham Promises ‘New Economic Model’ to Bring Stability to UK、Burnham to Seek ‘Flexibility’ Within Existing Fiscal Rules (2)、John Healey Named UK Chancellor; Ed Miliband Foreign Secretary(抜粋)

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