(ブルームバーグ):米国がイラン港湾の封鎖を再開すると表明する前から、イランはホルムズ海峡で原油タンカーの航行を続けていた。
ブルームバーグが集計した船舶追跡データによると、米国の制裁対象となっている超大型原油タンカー6隻がこの1週間に、船舶自動識別装置(AIS)の信号を停止したままホルムズ海峡を通過し、オマーン湾へ抜けた。6隻の原油積載能力は計1200万バレル。これらの船舶を含むイラン関連船は、米政府が7日、イラン産原油販売を認めていた適用除外措置を取り消した後も航行を続けていた。
ホルムズ海峡を巡る情勢はさらに悪化した。米国は米東部時間14日午後4時(日本時間15日午前5時)から封鎖措置を再開する方針で、トランプ米大統領は、米国の支援を受けてホルムズ海峡を通過する貨物について20%の対価を支払うよう求めた。ただ、具体的な仕組みは明らかにしていない。
船舶追跡データによると、14日早朝にはホルムズ海峡で確認できる船舶の往来はほぼ途絶えた。ばら積み船1隻がペルシャ湾へ入った後、アラブ首長国連邦(UAE)のシャルジャに向かって航行していたほか、液化石油ガス(LPG)運搬船2隻がペルシャ湾外へ出るため、反対方向から海峡に接近していた。
AISの信号を停止したままホルムズ海峡を通航している非イラン船舶がほかにもいる可能性はある。いわゆるダーク航行はここ数日間、位置情報を確認できる通航数を上回った。ただ、イランと米国の双方による船舶への攻撃によって、こうした航行の危険性は一段と高まっている。
7日以降にホルムズ海峡を通過したのは、超大型原油タンカー6隻だけではない。原油タンカーやLPG運搬船、コンテナ船など、米国の制裁対象となっている他のイラン関連船の多くが海峡を通過した。これらは、米国による2度の海上封鎖の間にイランが出荷した計5700万バレルの原油輸送の一部を担った。
原題:Iran Sneaking Out Tankers Via Hormuz as Trump Amps Up Threats(抜粋)
--取材協力:Prejula Prem、Julian Lee.
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.