(ブルームバーグ):トランプ大統領は4日、米独立記念日の祝賀行事で自らを主役に据え、建国250周年を祝う演説と催しを通じて自身の政治課題を前面に打ち出した。
トランプ氏は現地時間午後11時過ぎ、首都ワシントンのナショナル・モールで演説した。夕方に発生した雷雨の影響で来場者はいったん退避を求められ、演説開始も遅れた。演説では米国の将来について楽観的な見方を示した。
「建国から250年を迎えた米国は、世界で最も古い立憲共和制国家かもしれない。しかし、この国はまだ始まったばかりだ。最高の時代はこれから訪れる」と述べた。
トランプ氏は7月4日の祝賀行事を主宰できることへの喜びを隠していない。2025年に始まった2期目の任期によって建国250周年の祝賀行事に大統領として臨めることを、再選の思わぬ恩恵だと位置付けている。
米国各地では1776年の独立宣言採択を記念した祝賀行事が行われる。花火やピクニック、国旗の赤、白、青を基調とした装飾や記念グッズなどで祝うのが恒例だ。

トランプ氏は3日には、中西部サウスダコタ州のラシュモア山で開かれた建国250周年の記念行事に出席して演説。民主党予備選で民主社会主義派候補が勝利したことを受け、共産主義の脅威を警告した。
4日の演説でも同じテーマに言及し、共産主義は「敗者だ」と述べた。また、郵便投票を制限し、投票時の身分証提示を義務付ける法案の成立を訴えた。司法制度で不当な扱いを受けているとの不満も表明し、退役軍人らを壇上に招いた。
演説は深夜0時前に終了し、その後、大規模な花火が打ち上げられた。
一方、不安定な天候の影響でナショナル・モールの来場者数は減少した。ワシントンで行われる予定だった独立記念日のパレードは、猛暑のため中止された。

ただ現在、米国社会は政治的分断が続き、トランプ氏の支持率は低迷している。同氏は首都ワシントンで、凱旋(がいせん)門の建設やホワイトハウス大宴会場の新設、ジョン・F・ケネディ舞台芸術センターの改修など、自身が掲げるプロジェクトを推進しているが、こうした姿勢は経済を懸念する有権者と対照的だ。
2日に発表された6月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数の伸びが大幅に鈍化した。11月の中間選挙では、経済情勢が選挙戦の主要テーマとなる見通し。民主党は生活費高騰への対応を争点にすることで、連邦議会の主導権を共和党から奪還しようとしている。
バンス副大統領は4日、独立記念日を祝う艦船パレードがニューヨーク港で行われる中、ニューヨークで演説した。米国の同盟国に批判的な姿勢を示してきたバンス氏は、この行事のために自国の艦船を派遣した多くの国々に謝意を表した。
バンス氏は演説で、米国の成功ではなく欠点ばかりに目を向ける人々を批判。「祖国の罪だけを見て、その恵みや偉大さを見ようとしない見方を退けるべきだ。われわれが国として成し遂げてきたことは、分断された市民としてではなく、共通の未来に向かって共に歩む一つの国民として実現してきたものだ」と強調した。

トランプ氏は昨年6月に首都で、戦車など軍事車両を投入したパレードを行った。今年の独立記念日には軍用機の飛行のほか、大規模な花火の打ち上げなどが行われる予定だ。また猛暑にもかかわらず、長時間にわたる夜の演説を行うと約束している。
トランプ氏は今回の祝賀にさまざまな形で関与しており、自身の肖像をあしらった米国パスポートなどをアピールしている。
1日には、ノースダコタ州で行われたセオドア・ルーズベルト第26代大統領の記念図書館の式典で、自身を同元大統領の功績になぞらえた。
原題:Trump Puts Himself Centerstage for Independence Day Celebrations(抜粋)
(第2段落以降にトランプ氏の発言を追加して更新します)
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