イランは4日、前最高指導者の故アリ・ハメネイ師の葬儀を開始した。1週間に及ぶ一連の葬儀には最大2000万人が参列する見通しで、イスラム共和国体制の結束を内外に示す場となる見込みだ。

国営イラン通信(IRNA)によると、ハメネイ師のひつぎは週末、一般市民が追悼できるよう首都テヘランの礼拝施設に安置された。その後、テヘランのほか、聖地コム、隣国イラクのシーア派聖地ナジャフ、カルバラで葬列が行われ、7月9日に故郷マシュハドで埋葬される予定だ。

イラン当局は、米国とイスラエルとの戦争開始時にハメネイ師が殺害されてから4カ月余りで行われる今回の葬儀に、最大2000万人が参列すると見込んでいる。

4日朝からテヘランでは大勢の市民が葬儀に集まった。国営テレビの生中継では、ハメネイ師と家族4人のひつぎが国旗で覆われたガラスケースに納められ、高壇に並べられた様子が映し出された。ハメネイ師のひつぎは他より高く据えられ、象徴である黒いターバンが載せられていた。この中には、米・イスラエル軍の攻撃で死亡した孫の小さなひつぎも含まれていた。

3日には、中国、ロシア、インド、パキスタン、トルコ、イラクのほか、イランと連携する中東の武装組織の代表らが小規模な追悼式に出席した。湾岸アラブ諸国では戦争初期にイランの攻撃を受けた国も多い中、カタールやオマーン、サウジアラビアが代表を派遣した。

イラン紙ハムシャハリは2日付で葬儀について「投票箱を使わない国民投票であり、イランの社会的資本、国民の結束、抑止力を示すものだ。国家崩壊や孤立、政府と国民の離反という説を永久に否定するものでもある」と論評した。

イラン政府は葬儀に合わせて首都の広い範囲を閉鎖し、3日間の公休を宣言するとともに、空域の警備を強化した。タスニム通信によると、4日の最高気温はテヘランでセ氏36度、コムでは40度を超える見込みだ。

今回の葬儀は当初、3月に予定されていたが、米国とイスラエルとの戦闘が激しかった上、大規模な参列が見込まれたため延期された。先月成立した暫定和平合意後も、一部では攻撃が続いている。

後継者にはハメネイ師の息子モジタバ師が指名されたが、父親が殺害された攻撃で負傷し、その後は公の場に姿を見せていない。

原題:Iran Rallies Millions in Mass Funeral for Slain Leader Khamenei(抜粋)

--取材協力:Eltaf Najafizada、Veena Ali-Khan、Bertha Wang.

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