LINEヤフーと米投資ファンドのベインキャピタル連合は1日、飲食店検索サイト「食べログ」を運営するカカクコムに対し、総額6700億円規模の正式な買収提案を行ったと発表した。カカクコムを巡っては欧州系の投資会社EQTも買収を目指しているが、LINEヤフー・ベイン連合が提案価格で上回った。

LINEヤフー・ベイン連合の提案では、株式公開買い付け(TOB)によって株を買い取り、カカクコムを非公開化する。TOB価格は1株当たり3384円とした。ブルームバーグのデータ上でカカクコム株を約18%保有するKDDIから一定の協力を得られた場合、3500円まで引き上げる。その場合、KDDIはTOBに応募せず、非公開後にカカクコムがKDDIから株を個別に買い取る。対するEQTは既に2日を買い付け期間として1株3000円でTOBを始めており、カカクコムを巡る巨額な争奪戦が本格化した。

LINEヤフー・ベイン連合がカカクコム買収の正式提案を行った

TOBの開始時期は、競争法上の手続きを経て9月頃を目指すとしている。非公開化後の出資比率はベインが過半を持つ。買収資金はLINEヤフーとベインからの出資に加え、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行などの銀行融資も活用する。

LINEヤフーは買収を通じ、自社の幅広い事業や技術を活用してカカクコムの企業価値向上を図る。食べログでは、LINEやグループ会社PayPayの決済基盤を生かし、地方都市での営業力を強化する。価格比較サイト「価格.com」では検索サイトYahoo!や独自のAI技術も組み込みながら、「探索、比較、提案、購入および決済までを一気通貫で提供する新たな購買体験を構築することが期待できる」とした。

また、発表によると、カカクコム株を約20%保有する香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントはLINEヤフー・ベイン連合のTOBに応募する意向を示しているという。一方、約21%を保有する筆頭株主のデジタルガレージとは交渉していない。LINEヤフーは発表資料で、仮にデジタルガレージがTOBに応募しないとしても、買収は「十分成立し得ると考えている」とした。デジタルガレージは6月5日、LINEヤフー側の提案に応じる予定はないとのコメントを発表していた。

LINEヤフー・ベイン連合の正式提案発表を受け、カカクコムの株価は2日、一時前日比3.8%高の3517円と、5月15日以来の日中上昇率となった。

今後の焦点は、価格で劣るEQTがTOB価格を引き上げてくるかどうかに移る。また、カカクコムはEQTの提案に賛同し、株主にTOBへの応募推奨を出していたが、正式な対抗提案を受け変更される可能性もある。この他、カカクコムの筆頭株主であるデジタルガレージがLINEヤフー・ベイン連合の正式提案にどう反応し、説明するかにも注目が集まる。

(6段落目に株価を入れて記事を更新します)

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