中国を代表する著名ヘッジファンド2社は、世界の株式市場で過熱するAIブームについて、持続不可能なバブルになっていると警鐘を鳴らしている。

ブルームバーグ・ニュースが確認した投資家向け書簡によると、上海寧泉資産管理は世界のAI関連株が「スーパー・バブル」の状態にあり、「崩壊の時点はそう遠くない可能性がある」と指摘した。また、上海半夏投資管理中心は、AI開発企業アンソロピックの急速な増収に陰りが見え始めていることを理由に、「AIバブル崩壊の引き金はすでに現れている」との見方を示した。

中信建投証券がまとめた月次リポートによると、少なくとも他の4つの中国ヘッジファンドも、5月時点でAIに慎重姿勢を示していた。一方、AIに前向きな見方を示したファンドは4つで、残る7ファンドはAIに関する見解を示さなかった。

こうした状況からは、世界の市場を揺るがしているAIブームを、中国の有力ヘッジファンドがどう見ているかがうかがえる。AI関連株は今年大きく上昇し、SKハイニックスやマイクロン・テクノロジーなどの株価は3倍超となった。ただ、投資家や市場参加者が慎重姿勢を強める中、相場は大幅な調整局面に見舞われている。

運用資産が14億ドル(約2300億円)超の上海寧泉資産管理は、中国のAIインフラ企業の多くは長期的な競争優位性を欠き、ビジネスモデルも「ごく平凡」で、成長を維持するには継続的な設備投資が欠かせないと指摘している。

同社は投資家向け書簡で「巨大な需要の波が生み出した単なるブームが、これほどまでに株価バリュエーションや時価総額を押し上げるとは本当に予想していなかった」とし、「2015年の強気相場では、『何も考えずに買う』という言葉があった。現在も、おそらくそれに近い状況にある」と述べた。

そのうえで、中国本土株市場で人気を集める一部銘柄について、株価が80%超下落する可能性が「極めて高い」と指摘した。ただ、そうした売り圧力にさらされやすい個別銘柄には言及しなかった。

運用資産額が2億9400万ドル超の上海半夏投資管理中心は、中国国外にも警戒すべき兆候があるとしている。

同社はAI強気派が重視するアンソロピックについて、年換算売上高(ランレート)が市場予想に届かないとの見方を示した。投資家向け書簡では、大手テクノロジー企業がAIのトークン利用コストの上昇に慎重姿勢を強めているほか、競合各社がコーディング分野でのアンソロピックの優位性を徐々に切り崩す可能性があると分析した。

上海半夏投資管理中心はコメントを控えた。上海寧泉資産管理の担当者にもコメントを求めたが、返答は得られていない。

原題:Chinese Hedge Funds Warn the AI ‘Super Bubble’ Is Ready to Burst(抜粋)

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