英ベントレーモーターズは、同社初の完全電気自動車(EV)となる高級SUV(スポーツタイプ多目的車)「トルカル」を発表した。純メリノウールの内装材を採用している。ドイツのフォルクスワーゲン(VW)傘下の同社は、収益性の改善と高級EV市場での地位確立を目指している。

トルカルの英国での価格は17万3000ポンド(約3630万円)からで、ベントレーで最も安いモデルとなる。初めてベントレー車を購入する顧客を多く含め、より若い消費者を引き付けると見込んでいる。

フランクシュテファン・ワリサー最高経営責任者(CEO)はブルームバーグテレビジョンとの24日のインタビューで、「EVへの関心が高まり、われわれの市場セグメントでも受容度がはるかに大きくなっている」と指摘し、「ベントレーブランドに加わる顧客が大幅に増えるとみている」と述べた。

イタリアのスーパーカーメーカー、フェラーリは同社初のEV「ルーチェ」の外観がファンから批判を浴びた。ジャガーなどの他のブランドも、EVの斬新なデザインを巡って賛否両論を呼んでいる。一方、ロールス・ロイスなどの高級車メーカーでは、EV需要が鈍化している。

ワリサーCEOが語る

ワリサーCEOは「ベントレーの伝統や、ベントレーならではの職人技を何一つ犠牲にすることなく、真のベントレーを造り上げることが非常に重要だった」と語った。

トルカルの投入は、ベントレーの大きな変化を告げている。これにより4番目のモデルラインが加わり、2035年までにバッテリー駆動車のみを販売するという計画を延期した同ブランドにとって、より慎重な電動化戦略の最初の大きな試金石となる。

トルカル(ロンドン、9月23日)

スペイン・アンダルシア地方の石灰岩地帯「エル・トルカル」にちなんで名付けられたトルカルは、VW傘下ポルシェのEV「カイエン」とプラットフォームを共有しており、VWグループの他の技術力も活用していると、ワリサーCEOは説明した。

原題:Bentley Debuts First Electric Car, a Merino-Lined Luxury SUV (1)(抜粋)

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