米アップルによる製品価格の引き上げを受け、アジアのテクノロジー株が26日に急落した。部材価格の上昇がデバイス需要を抑制し、AI相場をけん引してきた半導体メモリー相場の上昇局面もいずれ鈍化するとの懸念が広がったためだ。

韓国のメモリー大手SKハイニックスとサムスン電子はともに8%超下落した。日本の同業キオクシアホールディングスも一時12%安となった。MSCIアジア太平洋情報技術指数は6.4%下落し、ナスダック100指数先物も1.5%下げた。

AI需要の拡大を背景に急騰したメモリー価格が、電子機器メーカーと消費者の双方のコストを押し上げ、支出を抑制し始めるかどうかを投資家は見極めようとしている。アップルの値上げは業界の価格決定力が将来の需要を犠牲にする可能性を示すこれまでで最も明確な兆候の一つだとして、AI関連の半導体株全般で評価の見直しが広がっている。

シンガポールのサクソ・マーケッツのチーフ投資ストラテジスト、チャル・チャナナ氏は、「市場はもはやメモリー市況の強さがAI相場全体にとって自動的に好材料になるとは見ていない」と指摘。「AIインフラ需要の強さを裏付ける一方で、AIを構築・利用するコストも押し上げる」と述べた。

さらに、「リスクは、足元の力強いメモリー市況が将来的にAI相場全体を減速させることだ。市場はその可能性を織り込み始めている」と語った。

アップルは25日、半導体メモリーとストレージの供給不足によるコスト上昇を相殺するため、MacやiPad、ホームデバイス、Vision Proを値上げした。同社株は6.1%下落し、2025年4月以来の大幅安となった。アジアのサプライヤーでは、台湾の聯発科技(メディアテック)が一時10%下落し、鴻海精密工業は3.7%下げた。

マイクロソフトも25日、家庭用ゲーム機「Xbox」について3度目となる値上げを発表した。部品不足に伴うコスト上昇が消費者向け電子機器の価格を押し上げている状況が浮き彫りになった。

OpenAIが新規株式公開(IPO)を来年まで見送る可能性があるとの報道も、アジア技術株の投資家心理を冷やした。OpenAIの有力支援企業であるソフトバンクグループ株は、投資回収の遅れを懸念する売りが広がり、東京市場で一時14%下落した。

原題:Apple Price Hikes Spark Asia Tech Selloff on Memory Cost Concern(抜粋)

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