イランは、米国との和平に向けた暫定合意に署名した後、米国による海上封鎖で滞留していた大量の原油の輸出を進めている。イラン経済は追い風となりそうだ。

ブルームバーグが集計した船舶データによると、今週、計2000万バレルの原油を積載した11隻のタンカーが、オマーン湾に面するイランのチャーバハール港を出港したことが確認された。

米軍はこれまで、イランの石油収入へのアクセスを制限する取り組みの一環として、インド洋へ出ようとする船舶を阻止していた。イラン産原油の大半は、中国向けに輸出されている。

こうした輸出増加の動きと並行し、イランはホルムズ海峡を通航する船舶の管理を続けようとしている。

イランが海峡の通航管理を担うために設立した「ペルシャ湾海峡庁(PGSA)」は、船会社は同庁が指定する航路に従わなければならないとする文書をウェブサイトに掲載した。船舶に通航料が課される可能性についても説明している。

米国とイランが17日に署名した覚書(MoU)は、本来であれば中東地域全体の原油・天然ガス輸送の再開につながるはずだった。

だが、ペルシャ湾の外側に位置し、パキスタン国境に近いチャーバハール港からの出荷増加が、輸出増加を最も顕著に表す動きとなっている。

米国とイランは、19日にスイスで予定されていた恒久的な和平合意に向けた交渉開始を延期している。この延期がホルムズ海峡やオマーン湾の通航に影響を及ぼすかどうかは現時点では不明だ。

19日朝時点では、ペルシャ湾から湾外へ向かう非イラン籍のタンカーの動きは確認されなかった。18日は、計約1000万バレルの原油を積載した船舶がホルムズ海峡の外側に出た、または海峡を航行していることが確認されていた。

船舶がAIS(自動船舶識別装置)を停止したまま、オマーン沿岸に沿った航路を通りホルムズ海峡を航行するケースが増えているため、今後数日でさらに多くの原油輸送が明らかになる可能性がある。

原題:Iran Has Shipped Out 20 Million Barrels of Oil This Week(抜粋)

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