約8000万バレルの原油を積載した超大型タンカー(VLCC)40隻がペルシャ湾で待機し、トレーダーや船主がゴーサインを出せば、ホルムズ海峡を直ちに通過する構えだ。

ブルームバーグが集計したボルテクサ(Vortexa)のデータによると、イランを除くペルシャ湾岸産油国の制裁対象外の原油が、待機する40隻のVLCCに積載されている。比較的小型なタンカーを合わせると、待機する原油量はさらに増えそうだ。湾岸地域からは昨年、アジア向けに1日当たり約1500万バレルの原油が出荷された。

エネルギー輸送の要衝、ホルムズ海峡を通る船舶の通航再開に向け、米国とイランが戦争終結の覚書に署名したことを受け、石油業界と海運業界は、運航が活発化する兆候を注視している。重要物資を運ぶ原油タンカーなどが、最初に海峡通過を目指す可能性が高い。

超大型タンカーのうち約21隻は仕向け地がアジアであることを示し、そのうち5隻は中国を目的地としている。別の5隻はマレーシアおよびシンガポール沖の積み替え拠点に向かう。19日午前の時点で、少なくとも3隻が一定の速度で東進し、ホルムズ海峡に向かっているもようだ。

原油を積むタンカーがアジアに向かう状況は、中東産原油への依存度が高いアジア地域の買い手にとって朗報だ。イラン戦争の開戦以降、アジアの精製業者は稼働率を落とさざるを得ず、急激な原油不足に対応し、各国は備蓄の放出を迫られた。

原題:Supertankers With 80 Million Barrels of Oil Ready to Pass Hormuz(抜粋)

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