三井住友銀行はリスク資産削減のため、少なくとも2件の「重大リスク移転(SRT)」の取引について、投資家の反応を探っている。SRTは一段と収益性の高い成長に向けて資金を自由に使える状態にする手段として、銀行業界で人気が高まっている。

事情に詳しい複数の関係者によると、同行はインフラプロジェクト向け融資約18億ドル(約2900億円)に関連するSRTの取引を巡り協議している。協議が非公開であることを理由に、関係者は匿名を条件に話した。

また、中南米の大企業向け融資約40億ドルのポートフォリオに関連する2件目の取引も検討しているという。2件合わせると計58億ドル(9350億円)に上る。

各行は主に、新規融資や株主還元の余力を高めるため、融資トランシェに絡むリスクをヘッジファンドやその他の資産運用会社などの投資家に移転し、その対価としてしばしば10%を超えるクーポンを支払う形でSRTを活用している。欧州や北米の金融機関の間では、急速なペースでSRT取引が行われている一方、アジア発の案件は比較的少ない。

三井住友フィナンシャルグループ(FG)は先月、有形自己資本利益率(ROTE)で測定する収益性を今後5年間で15%に引き上げる目標を示した。

ブルームバーグは昨年7月、三井住友銀行がプライベートマーケットファンド向け融資ポートフォリオに関連するSRTを協議したと報じていた。また、同行のアジア太平洋部門は昨年12月、ブラックストーン、ストーンピーク・パートナーズ、クリフォード・キャピタルと共同で32億ドル分の資産を対象にアジア初の合成リスク移転の取引を行ったと発表した。

関係者によれば、現在検討中のインフラファイナンス案件では、ファーストロス部分とメザニン部分を投資家に引き受けてもらうことが想定されている。一方、中南米の企業向け案件にはメキシコ、ブラジル、チリなどの融資が含まれている。

条件は変更される可能性があり、三井住友銀行は実行するかどうかをまだ決定していないという。同行のニューヨーク在勤の広報担当者はコメントを控えた。

原題:Japan’s SMBC Weighs SRTs on $5.8 Billion of Project, LatAm Loans(抜粋)

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