(ブルームバーグ):米アマゾン・ドット・コムは、自社開発した人工知能(AI)半導体を他社のデータセンター向けに販売する方向で協議を進めている。エヌビディアが支配するAI半導体市場に切り込む狙いがある。
アマゾンのAI部門責任者、ピーター・デサンティス氏は、すでに協議を始めていることを明らかにしたが、潜在顧客の社名については明かさなかった。
同氏はパリで行ったインタビューで、「AIインフラは急速に進化していると考えている」と指摘。その上で、「より多くの顧客に提供する方法を常に模索している」と語った。
これを受けて、18日の取引でアマゾン株価は一時3%余り上昇し、245.20ドルの高値を付けた。
2020年に投入されたアマゾンのAIアクセラレーター半導体「Trainium(トレーニウム)」は、OpenAIやアンソロピック、ウーバー・テクノロジーズなどの有力顧客を獲得している。これらの企業はアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)を通じて同半導体を利用している。アマゾンは4月、Trainiumが2250億ドル(約36兆2900億円)超の売り上げにつながる契約を獲得したと明らかにしている。
同月にアンディ・ジャシー最高経営責任者(CEO)は株主向け書簡で、アマゾンが自社製半導体を搭載したラックを第三者に販売する可能性は「十分あり得る」と述べた。これは、競合他社に後れを取っているとみられているAI分野を軸に、事業の再構築を目指す広範な取り組みの一環だ。
アマゾンをはじめとする大手クラウド各社は、エヌビディアの主力製品である画像処理半導体(GPU)の代替となる独自半導体の開発を進めており、ChatGPTの登場以降、取り組みを加速させている。
デサンティス氏によると、今年出荷が始まったTrainiumの第3世代は「ほぼ完売」の状態だ。アマゾンは、来年投入予定の第4世代についても既に強い引き合いがあるとしている。
またアマゾンの汎用プロセッサー「Graviton(グラビトン)」の成長にも同氏は言及した。過去3年間で、アマゾンが自社システムに導入した半導体の中で、Gravitonが最も多かったという。また最近では、メタ・プラットフォームズへの提供も開始している。
原題:Amazon Is in Talks to Sell Nvidia Rival Chips to Other Firms (1)(抜粋)
(株価を更新するとともに、最終段落を追加して更新します)
--取材協力:Dina Bass、Matt Day.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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