(ブルームバーグ):アルファベット傘下のグーグルは、モバイルOSの最新版「Android(アンドロイド)17」の提供を開始した。ただ、目玉となる人工知能(AI)機能の一部は、導入までさらに数カ月かかる見通しだ。
今回のリリースは最初に自社の「ピクセル」端末向けに提供され、数カ月かけて他社ブランドの端末に順次展開される。同社が16日に明らかにした。アンドロイド17には、マルチタスク機能やSNS向け動画、ゲーム機能に関連するさまざまな改良が盛り込まれている。また、他の大手テクノロジー企業が追い上げを続ける中、今年後半に導入予定の高度なエージェント型AI機能の基盤も整えた。アップルは先週、今秋投入するAIと「Siri」の改良点を多数発表した。
ただ、アンドロイドの派手な新機能の多くは、今夏を皮切りに年内を通じて順次導入される。新たなAI機能「ジェミニ・インテリジェンス」や刷新された絵文字、高度化した音声入力、自然言語による指示で作成できるウィジェットなどがある。これらはまず、グーグルの「ピクセル11」シリーズと、サムスン電子が今後発売する端末向けに提供される。
現時点で利用できる注目機能の一つが「バブル」だ。起動中のアプリを画面上に固定表示されるバブルに折り畳める機能で、素早くアプリに戻りやすくなる。例えば、メモ用アプリ「グーグル・キープ」をバブルにすると、通話中に簡単に買い物リストを呼び出したりメモを取ったりできる。通常のマルチタスク用のアプリ切り替え画面を開かなくても、テキストメッセージを常時表示する設定も可能だ。
バブルは重ねて表示でき、画面上の使いやすい位置にドラッグできる。マルチタスク機能への期待が一段と高い折り畳み式端末向けには、タスクバーにバブルのアイコンが追加された。
クリエーター向けの新機能「スクリーン・リアクション」では、スマートフォン画面に表示されている内容に重ねて動画を録画できる。この形式はSNS全体で人気が高まっており、グーグルはアンドロイドに直接組み込むことで、ユーザーが他社の動画編集アプリ「CapCut」や「Instagram Edits」などに流れるのを抑えたい考えだ。
プライバシー強化
アンドロイド17には、セキュリティーとプライバシーに関する新たな改良も盛り込まれている。アプリによる位置情報アクセスについて、ユーザーは全て許可するか一切認めないかを選ぶのではなく、一度のみのアクセス許可が可能になる。グーグルによると、人口密度が低い地域のユーザーについては、プライバシー保護に役立つよう「おおよその位置情報」の範囲を広げる。さらに、「紛失モード」では制限が強化され、暗証番号に加えて生体認証によるロック解除も必要となるため、窃盗犯が端末にアクセスしにくくなる。
アンドロイド17には、そのほか以下の変更も含まれる。
- 特定のアプリでのみダークモードを有効にする選択肢。
- 分割画面によるマルチタスク表示を調整するための、より直感的な新インターフェース。
- 補聴器使用者向けの柔軟な操作機能。どの音声ストリームを補聴器に送り、どの音声をスマートフォンのスピーカーから出すかを選択可能。
グーグルは、スマートウオッチ向けOS「Wear OS」も更新する。バッテリー持続時間を延ばし、ライブ更新や、スマートグラスなど接続機器との相互運用性を高める。同社は今秋、初の音声ベースのスマートグラスを出荷する計画で、他のアンドロイド端末と円滑に連携できるよう先手を打っている。
アンドロイド・スマートフォンと同様に、「Wear OS 7」も今夏後半に新たなジェミニ・インテリジェンス機能に関連して更新される。これには、ウィジェットのカスタム作成が可能な「Create My Widget」機能、複数段階のアプリ自動化、グーグルのAIアシスタント向けに刷新されたユーザー体験が含まれる。
原題:Google Rolls Out Android 17; Big AI Features Coming This Summer(抜粋)
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