“やせ薬”うたい…売買横行

藤森祥平キャスター:
SNSで「マンジャロ」と検索すると、「マンジャロ効果すごくてびっくり。そりゃ痩せるわ」「5キロ痩せました。マンジャロダイエットすごいや」などと書き込まれています。また、個人間で違法転売されているケースが広がっているということで、簡単に手に入ってしまうんですね。

Podcastプロデューサー 野村高文さん:
前提として、SNSで美容業界が発信してきた「痩せることが素晴らしいこと、美しいこと」という発信が起点にあるかなと思っています。

必ずしも「痩せる」=「美」ではないですが、SNSにそのような情報がかなり投下されているので、痩せなきゃという強迫観念を持つ方が増えていて、それが乱用につながっていると思います。

小川彩佳キャスター:
一時期、どんな体型も前向きに捉えて愛そうという「ボディーポジティブ」という言葉が広まりました。このようなムーブメントがあり、ファッションショーでも様々な体型のモデルが登場したり。にも関わらず、ここのところはまた、痩せ型のモデルが主流になってきています。こうした、ゆり戻しも価値観の中で起きているのかなと感じます。

Podcastプロデューサー 野村高文さん:
そうですね。全世界的にそれが起きていて、そうすると、やっぱり健康を害してでも痩せなきゃいけないと思ってしまう方が増えているのかもしれないですね。

藤森キャスター:
マンジャロは個人の間だけではなく、一部の美容クリニックでも医療ダイエットなどと謳って販売されているそうです。

ただ、厚労省としては、2型糖尿病での治療薬としての使用を承認しています。「美容・痩身・ダイエット等の適応外使用は有効性及び安全性が確認されたものではない」という注意喚起をしています。

Podcastプロデューサー 野村高文さん:
この件について知人の医師に話を聞きました。その方は「医療の倫理が崩壊している」と言っていました。

薬価が比較的高く、お医者さんが電話1本、しかもかなり短いカウンセリングで処方ができてしまうというのが現在、運用上発生しており、ビジネスとしては割が良くなっているという現状があります。

ただ一方で、それは適応外の使い方なので、正しい診断が欠けたまま処方されているというのは深刻だなと思います。

小川キャスター:
こうした現状に、日本糖尿病学会専門医の福田正博医師はこう警鐘を鳴らしています。

「何でも処方するのは医師としてあるまじき行為。医師としての倫理観を持ち、リスク説明とフォローを徹底すべき」とした上で、「患者自身もリスクを正しく理解し、考えて行動してほしい」と呼びかけています。非常に身近なものになっているだけに知っていただきたいことです。