(ブルームバーグ):ウォール街の調査アナリストは、スペースXの新規株式公開(IPO)への投資を検討する投資家に対し、同社の人工知能(AI)部門の売上高が2030年までに100倍に拡大するとの前提で分析を行っていると説明している。
こうした見通しは、イーロン・マスク氏率いるロケット・衛星・AI企業が目標とする1兆8000億ドル(約288兆円)の企業価値を正当化するための材料となっている。
事情に詳しい関係者によれば、ゴールドマン・サックス・グループの調査チームは、25年に187億ドルだったスペースXの総売上高が30年には4740億ドルに達すると予想。AI部門の売上高は30年に3220億ドル近くと、25年実績(32億ドル)の約100倍に拡大すると見込んでいる。
一方、エバコアISIはスペースXの30年の総売上高を4860億ドル、AI部門の売上高を3310億ドルと予測していると、別の関係者は明らかにした。
ウォール街の金融機関は4日午前、潜在的投資家との説明会を開き、歴史的な上場を目指すスペースXの上場条件を説明した。テキサス州スターベースに本拠を置く同社は、総額750億ドルのIPOに向けたマーケティングを開始。実現すれば過去最大のIPOとなる。
エバコアでは、スペースXのAI事業の売上高構成比が現在の20%未満から31年までに74%に拡大すると予想している。一方、宇宙事業の売上高構成比は25年の20%強から1%に低下する見通しだと、関係者の1人は述べた。
関係者によると、ゴールドマン、エバコアの両社ともスペースXの通信事業部門について、主力である衛星インターネットサービスを中心に、売上高が25年の約114億ドルから30年には1400億ドル超に拡大すると予想している。
また、両社の調査チームはスペースXの設備投資額が30年に3600億ドル余りに急増すると見込んでいる。25年は200億ドル強だった。
ゴールドマンの予想の一部については、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が先に報じていた。スペースXの広報担当者にコメントを要請したが、これまでのところ返答は得られていない。ゴールドマンとエバコアの担当者はコメントを控えた。
原題:Wall Street Sees SpaceX’s AI Revenue 100 Times Higher by 2030(抜粋)
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