(ブルームバーグ):2日午後の債券市場で新発10年債利回りが10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)を超える大幅低下となった。同日行われた10年債入札が波乱なく消化されたことで、買い安心感が広がっている。
長期金利の指標となる新発10年債利回りは一時11bp低い2.57%に低下。そのほかの年限でも利回り低下が進み、5年と20年、30年物は一時6.5bp下げた。
財務省が2日に実施した10年利付国債入札は、投資家需要の強弱を反映する応札倍率が3.53倍と過去12カ月平均(3.35倍)を上回った。利回りの高さから需要があり、市場参加者の間からは「強めの結果だった」との声が出ていた。
三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジストは入札について、長期債の地合い改善と割安感があったことが奏功したとし「強めの結果と言ってもよいかもしれない」と指摘。「午前中に先回り買いが入り少し心配したが、それでもしっかりこなせたことで債券市場全体が落ち着く可能性もある」と話していた。
入札をこなし、市場の関心は3日に予定される日本銀行の植田和男総裁の講演に移る。稲留氏は「今月の利上げについて何らかのシグナルがあるか注目している」と言う。

中東情勢の混乱長期化への懸念から世界的に金利が上昇する中、新発10年債利回りは5月に2.8%と1996年以来の高水準を更新した。足元では米国とイランの停戦合意期待を背景に原油価格がやや落ち着いていることもあり、急速な金利上昇は一服している。ただ、日銀がインフレに対して後手に回るビハインド・ザ・カーブへの懸念や財政拡張への不安から金利先高観はくすぶっている。
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