(ブルームバーグ):米銀バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のロビン・ビンス最高経営責任者(CEO)は、人工知能(AI)の可能性に強気な姿勢を示し、2022年以降、インターンとアナリスト採用の規模を3倍に拡大したと明らかにした。AI活用に慣れた若手人材を取り込む狙いがあるという。
ビンス氏は28日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「私はAIに楽観的な立場だ」と発言。「AIは革命的な技術であり、適切に管理される必要があるのは間違いない」と述べた。
ビンス氏によると、インターンやアナリスト採用の拡大は、若手社員がAIを自然に使いこなしていることを踏まえた対応だという。ただ、採用増加の具体的な規模には触れなかった。「新たなスキルや人材を組織に継続的に取り込みたい」とする一方、既存社員にもAI活用能力を身につけさせる方針を示した。

ビンス氏の発言は、AIによるコスト削減と効率化の恩恵、そして雇用への影響との間で、経営者が難しい判断を迫られている現状を映し出している。英銀スタンダードチャータードのビル・ウィンターズCEOは、AI活用を巡り「価値の低い人的資本」への影響について発言し、反発を受けて謝罪した。この発言について問われたビンス氏は、民間・公共部門の双方がAIのリスクに適切に対応する必要があると述べた。
ビンス氏は、「確かに不要になる職種は出てくるだろう。そのため、リスキリングが極めて重要になる。経営陣として、その責任を負わなければならない」と語った。
BNYメロンは昨年、計170時間のAI教育プログラムを導入した。「AIパイオニアーズ」と呼ばれる研修制度を通じ、社員がAIエージェントを構築したり、社内横断的にAIプラットフォームを活用したりできるよう、集中的なトレーニングを実施しているという。
ビンス氏は、「AIを巡っては悲観論があふれている。それは理解できるし、世界がどう変化するか誰にも分からない」と指摘した。
その上で、「かつて馬車を扱う仕事をしていた人々は、自動車の登場を歓迎しなかっただろう。しかし、その新たな産業を中心に、新しい職業や雇用が生まれることまでは想像できなかったはずだ」と語った。
原題:BNY Triples Hiring of Interns and Analysts to Tap AI Proficiency(抜粋)
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