スマートフォン用半導体で世界最大手の米クアルコムは、製品価格の2桁台の値上げを計画している。テクノロジー業界の広範囲に影響が及ぶ可能性がある。

9月1日以降に出荷する製品に新たな価格を適用する。同社が24日、値上げを通知する書簡を顧客に送付し、ブルームバーグ・ニュースが書簡の写しを確認した。

供給業者からの仕入れコスト上昇を吸収する余地がなくなったと同社は説明。新たな調達先から代替部品を確保する取り組みも進めてきたという。

クアルコムは他のテクノロジー企業と同様、歴史的な供給不足に見舞われている。スマートフォンからスーパーコンピューター、自動車まで幅広い製品に影響が出ている。AIデータセンター建設の急増でメモリー半導体などの生産が圧迫され、より一般的な部品も入手しにくくなった。

クアルコムは、半導体受託生産最大手の台湾積体電路製造(TSMC)にとって有数の顧客だ。一方、韓国のサムスン電子や、小米(シャオミ)を含む中国の大手スマートフォンメーカーに半導体を供給している。同社の半導体はメタ・プラットフォームズのウエアラブル端末にも使われている。

クアルコム株は24日の取引で、値上げ方針が伝わると下げ幅を縮める場面があった。投資家が増収効果を見込んでいる兆しとみられる。終値は2.4%安の166.97ドルだった。

同社は今年、メモリー半導体不足でスマートフォン業界が十分な台数を生産できず、売上高が減少している。供給難は来年まで続くとウォール街では予想されている。

クアルコムやアップル、エヌビディアに加え、主要な半導体設計会社の大半は、TSMCからの供給拡大を求めている。TSMCは増産に取り組んでいるものの、供給不足が続くとの見通しを示した。

TSMCは世界のエレクトロニクス業界のボトルネックとなっている。競合するサムスンやインテルが、最先端半導体を求められる量と品質で生産できると、まだ顧客を納得させられていないことも一因だ。

原題:Qualcomm Plans to Increase Its Prices by Double Digits (1)(抜粋)

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