中国の半導体メモリー大手、長鑫存儲技術(CXMT)を傘下に置く長鑫科技集団(CXMT Corp.)が27日、上海証券取引所に上場した。初値は49.50元と、新規株式公開(IPO)価格比約5.7倍に達し、同社が中国本土市場で時価総額最大の企業となった。

CXMTは、中国市場では史上2番目の規模となるIPOで、最大666億元(約1兆6000億円)を調達。オーバーアロットメント・オプションを除き66億8800万株を1株8.66元で新規発行した。

49.50元の初値でCXMTの時価総額は約3兆3000億元となった。

中国が育成する半導体の中核企業CXMTにとって、世界的なAI投資拡大を背景に高まるメモリー半導体需要が追い風となっている。

同社はDRAMの世界4位メーカーで、スマートフォンからAIサーバーまで幅広く使われる半導体を供給している。AIデータセンターに不可欠な広帯域メモリー(HBM)などの分野で海外メーカーへの依存を減らす中国政府の切り札と位置付けられている。

中国本土市場では、2010年の中国農業銀行による100億ドル相当のIPOに次ぐ規模となった。

今回のIPOでは、66億8800万株の新規発行や8.66元の価格など、中国で縁起が良いとされる「6」と「8」が並ぶ数字が採用された。これは、中国の半導体産業育成を象徴する上場の重要性を強調するものとみられている。

安徽省合肥市に本拠を置くCXMTは、個人投資家の旺盛な需要に加え、割安なバリュエーションや政府による市場支援姿勢の再強化も後押しとなっている。

IPOの個人投資家向け募集には212倍の応募が集まった。個人投資家は940万件の注文を出し、申込総額は7兆700億元に達した。これは、スペースXのIPOで集まった個人投資家からの申込額の約10倍に相当する。

高い応募倍率の背景には、中国当局がIPO価格の設定に慎重な姿勢を維持していることがある。当局はIPO価格について国内外の同業他社との比較を求め、高過ぎる公開価格を抑制することで個人投資家の損失を防ごうとしている。相場が好調な局面では、企業が投資家の需要に見合う十分な資金を調達できないケースも生じる。

バリュエーション面もCXMT株の魅力となっている。AI関連銘柄の高い評価に投資家が慎重になりつつある中、IPO価格の株価純資産倍率(PBR)は2.4倍にとどまっている。

ブルームバーグ・インテリジェンスによると、これはSKハイニックスやマイクロン・テクノロジー、南亜科技のDRAM大手平均に比べ56%低い水準で、中国の半導体大手である中芯国際集成電路製造(SMIC)と華虹宏力半導体の平均と比べると77%低くなっている。

原題:China Chipmaker CXMT Jumps 472% in Debut After $9.8 Billion IPO(抜粋)

(第1-3段落の情報を更新します)

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