(ブルームバーグ):ホルムズ海峡では26日、商業船舶の航行がやや勢いを増す展開となった。小規模な動きだが、イラン関連ではない2隻の超大型タンカーがペルシャ湾を出て海峡を通過したことが確認された。
ブルームバーグがまとめた船舶追跡データによると、シンガポール関連の「Eagle Veracruz」とギリシャ所有の「Nissos Keros」が、いずれも26日の早い時間帯にホルムズ海峡を通過した。ペルシャ湾内に向かった船舶を合わせると、この日は計5隻がホルムズ海峡を通過した。
制裁対象外の原油400万バレルがホルムズ海峡を通過したのが確認されたのは、1週間ぶりとなる。船舶はまとまって出航した後、その後数日は通航量が減少する傾向がある。このため、26日には通航量が増えたものの、今後数日はまた減少に転じる可能性がある。
2隻のタンカーは、それぞれサウジアラビア産とアラブ首長国連邦(UAE)産の原油を積載していた。
米中央軍は、米軍が船舶通航の支援を再開したとの見方を否定した。海軍が海峡通航時に商業船舶の護衛や支援を再開したとする最近の報道については、「誤り」だとしている。
船舶追跡データによると、26日朝にはペルシャ湾内方向にも通航が増加し、3隻がホルムズ海峡を通過した。ここ数日間は安定した通航が続いており、23-25日の通航数は1日当たり平均6隻だった。
通航量が比較的多い状況は、週末から続いている。23日には、イラク産原油を積載した超大型タンカー「Eagle Verona」に加えて、シンガポール関連のタンカーがカタール産ナフサを日本向けに輸送した。イラン関連の燃料運搬船1隻とばら積み船3隻も通過した。
24日には、液化天然ガス(LNG)運搬船「Fuwairit」と「Al Rayyan」のほか、イラン関連の液化石油ガス(LPG)運搬船2隻とばら積み船2隻もペルシャ湾外に向けてホルムズ海峡を通過した。一方、同日には海峡を通過して、ギリシャの超大型タンカー1隻、イランの燃料タンカー1隻、ばら積み船1隻がペルシャ湾内方向に向かった。
25日には流れにやや変化が見られ、シンガポール関連のコンテナ船が湾外へ向かった一方、イランの燃料タンカー、コンテナ船、ばら積み船がペルシャ湾へ入った。
ホルムズ海峡の周辺では、米国とイランの間で新たな攻撃の応酬が起きている。米政府は、ミサイル発射設備や機雷敷設艦艇を標的に、米軍がイラン南部で先制攻撃を実施したと発表した。一方、イラン側は、イラン領空を侵犯したとして革命防衛隊が米軍のF35戦闘機1機と複数のドローンに向けて攻撃を行ったと表明した。
自動船舶識別装置(AIS)信号には広範な妨害が実施されており、船舶通航の状況を検証することは困難になっている。そのため、船舶が高リスク海域を離れた段階で信号が確認され、通航数が後に上方修正される可能性がある。
米海軍が海上封鎖をしていることも、追跡データの正確性に影響している可能性がある。ペルシャ湾を出入りするイラン関連船舶は、探知回避のためAIS信号を停止している可能性があり、リアルタイムでの流れの追跡は困難になっている。
米国がイラン港湾に出入りする船舶の通航を禁止する以前から、イラン関連船舶がホルムズ海峡接近時に信号を停止することは一般的だった。信号が再開されるのは、イランのカーグ島から約13日航行した先にあるマラッカ海峡に入ってからというケースも多かった。
原題:Two More Oil Supertankers Exit Hormuz to Help Push Up Flows (1)(抜粋)
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