(ブルームバーグ):不動産調査会社の東京カンテイは21日、4月の東京都心6区(千代田・中央・港・新宿・文京・渋谷)の中古マンションの平均価格が3カ月ぶりに前月比で上昇し過去最高を更新したと発表した。
同社が公表した三大都市圏・主要都市別中古マンション価格推移によると、都心6区の平均価格は前月比0.5%高の1億8822万円(70平方メートル換算)だった。築浅の高額物件が市場に出回った。地域別にみると渋谷区や港区などで上昇した。
一方、値下げの動きが広がった。在庫が積み上がり、値下げする物件の割合が49%と少なくとも過去10年で最も高い水準となった。同社は水面下でネガティブな兆候を示し始めた点には注意が必要だとみている。
高橋雅之上席主任研究員は「4月の結果はイラン情勢の影響は織り込んでおらず、持ち直したとまでは言えない」と指摘する。イラン情勢に伴う原油高や資材の供給不安などの影響を織り込んだ5ー6月のデータを注視すべきだとの考えを示した。リフォームに用いる石油製品の高騰が物件価格の押し上げ要因となる。さらにマンション価格が上がれば購入を控える動きが広がることも予想される。
都心の中古マンション市況は近年、売却益を狙う国内外の投資家などがけん引しバブル期を超える価格水準に到達していた。しかし物価上昇や金利上昇が実需層の購入意欲にブレーキをかけ、イラン情勢に伴う原油やナフサの供給懸念で実体経済にも影響が出始めている。
城南・城西6区(品川・世田谷など)は26カ月連続で上昇し、前月比1.8%高の1億514万円となった。城北・城東11区(台東・江東など)は14カ月連続の上昇となり、同2.6%高の8174万円だった。東京23区の平均は同2.4%高の1億2724万円で24カ月連続の上昇となった。
中古マンションの価格は需給を反映しやすく、新築に比べて価格動向の変化がいち早く現れる傾向がある。東京カンテイのデータは、今後の不動産市況を占う上で重要な指標として位置付けられている。
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