欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのストゥルナラス・ギリシャ中銀総裁は、ECBの信認を守ることは来月の利上げを支持する有力な理由になるとの認識を示した。

ストゥルナラス氏は欧州の財務相らの会合に参加するため訪れたキプロスのニコシアで、米国とイランの和平合意がない中でインフレ見通しは悪化しており、ユーロ圏の消費者はいずれ、対応する用意があると述べる金融当局者が本気なのか疑問に思い始めるだろうと指摘。

「利上げには人々や雇用にとってコストが伴う。だからこそ、そうせずに済むことを望んでいる。しかし状況が続き、われわれが行動しなければ問題になる」と述べ、「ECBの信認とわれわれの反応関数のために、6月に恐らく利上げせざるを得ないだろう」との考えを示した。

S&Pグローバルが21日発表した5月のユーロ圏HCOB総合購買担当者指数(PMI)速報値は47.5と、4月の48.8から低下し、前月に続き拡大と縮小を分ける50の閾値を下回った。

ストゥルナラス氏は、「インフレには粘着性があると感じている」と述べ、期待インフレが制御不能になる可能性への懸念を示した上で、「PMIがこれほど弱いことは、われわれにとって大きな助けにはならない。経済にはあまりに多くの硬直性がある」と話した。

ECB政策委メンバーを退任予定のミュラー・エストニア中銀総裁は22日、スロベニアの首都リュブリャナでブルームバーグ・アドリアのインタビューに応じ、インフレ率が2%の目標を大きく上回る一方で景気が減速しており、当局は難しい対応を迫られていると述べた。

ただ、ECBが最優先するのは物価安定だとし、「来月の利上げには十分な根拠がある」と説明。「こうしたインフレ圧力が、より持続的あるいは恒常的になることを懸念すべきだ」と呼びかけた。同氏の任期は次回の政策決定前に終了する。

原題:ECB Hike May Be Inevitable to Keep Credibility, Stournaras Says、ECB’s Muller Sees ‘Good Case’ for June Hike on Energy Surge(抜粋)

--取材協力:Kamil Kowalcze、Daniel Basteiro、Cory Bennett、Georgios Georgiou.

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