一部の大都市で不動産市況に持ち直しも、全体的な投資活動は低迷が続く

前述のように不動産不況の底がみえない状況が続いているなか、4月の主要70都市の新築住宅価格は前年同月比▲3.5%とマイナスで推移するとともに、前月(同▲3.4%)からマイナス幅も拡大するなど低迷している。

前月比も▲0.1%と下落が続いているものの、前月(同▲0.2%)からペースは鈍化して1年ぶりの緩やかなものにとどまった。

深圳や上海など1線都市で持ち直しの動きがみられることが下支え役となっている。しかし、2線都市や3線都市、4線都市については下落基調に歯止めがかかっておらず、地方都市を中心に不動産市況は厳しい展開をみせている。

こうした状況は実勢に近い中古住宅価格にもみられ、一部の大都市で底打ち感が出ているものの、地方都市では下落に歯止めがかからず、バランスシート調整圧力が根強いことを示唆している。

こうした状況を反映して4月の不動産投資は年初来前年同月比▲13.7%とマイナスで推移するとともに、3月(同▲11.2%)からマイナス幅も拡大している。

第一ライフ資産運用経済研究所が試算した月次ベースの前年同月比の伸びも4月は▲20.6%と前月(同▲11.3%)からマイナス幅が拡大して2025年12月以来の水準となるなど、減少傾向を強めている様子がうかがえる。

分野別でも、住宅、オフィス、商業用不動産のいずれも低迷しており、建設から販売にかけてすべて大幅マイナスで推移しているほか、地方都市による支援拡充の動きにもかかわらず資金流入も細っている。

4月の固定資産投資も年初来前年同月比▲1.6%と3月(同+1.7%)から3ヶ月ぶりのマイナスに転じており、投資活動全体として頭打ちの動きが確認されている。

当研究所が試算した月次ベースの前年同月比の伸びも4月は▲7.9%と前月(同+1.6%)から4ヶ月ぶりのマイナスに転じ、マイナス幅も2025年12月以来の水準となるなど急ブレーキがかかっている。

前月比も▲2.36%と前月(同▲0.58%)から2ヶ月連続で減少しており、減少傾向を強めている。

なお、統計公表に合わせて過去1年分の季節調整値を遡及改訂したが、軒並み下方修正しており、3月時点では年明け以降に持ち直しの動きを強めている様子がうかがえたものの、一転して低迷が続いていることとが明らかになった。

実施主体別では、国有企業(年初来前年同月比+2.5%)で拡大が続くも伸びが鈍化するなど頭打ちとなっているうえ、民間投資(同▲5.2%)はマイナスが続くとともに、マイナス幅も拡大するなど一段と低迷する動きをみせている。

対象別でも、習近平指導部が推進する新質生産力や国内生産の強化に向けた取り組みを追い風に設備投資関連(同+11.5%)は引き続き高い伸びをみせているものの、建設関連(同▲4.4%)は対照的に低迷しており、政策動向が投資活動を左右する状況が続いている。

したがって、消費も投資も内需は幅広く低迷している様子がうかがえる。