米国は戦争終結に向けて送った最新提案に対するイランの回答を待っている。回答は間もなく示される可能性があると示唆していた。ホルムズ海峡では衝突が発生しており、約1カ月続く停戦が揺らぐ恐れもある。

イランは依然として、6日に送付されたトランプ米大統領の提案を受け入れるかどうか明らかにしていない。この提案は、イランが海峡を再開させ、米国が今後1カ月でイランの港湾に対する封鎖を解除することを柱としている。

イラン外務省のバガイ報道官は8日、タスニム通信に対し、同国が回答を「検討中」と述べたが、いつ回答するかには言及しなかった。

トランプ大統領は8日遅くにホワイトハウスで記者団に対し、「今夜」の回答をなお期待していると語った。イランが意図的にプロセスを遅らせているかとの質問には「すぐに分かるだろう」と答えた。

トランプ氏は「全てが署名され、決着がつかなければ、われわれは別の道を進むことになる」と発言。ホルムズ海峡での船舶の航行支援再開に言及し、「事態が進展しなければ、プロジェクト・フリーダムに戻るかもしれない。だがそれは他の要素を加えたプロジェクト・フリーダム・プラスになるだろう」と述べた。

トランプ政権は世界的エネルギー危機を引き起こした戦争の終結と、エネルギー輸送の要衝、ホルムズ海峡の再開に向け、1ページの覚書をイランに提示し、同国からの回答を待っている。ただ、その後もイランの核開発計画を巡る合意に向け交渉を続ける必要がある。

原油相場は8日の取引で小幅上昇した。ホルムズ海峡で起きた衝突が脆弱(ぜいじゃく)な停戦を崩壊させないか投資家は警戒している。北海原油代表油種ブレント先物は1バレル=101ドル近辺で取引を終了。週間ベースでは約6%下落した。

ルビオ米国務長官とカタールのムハンマド首相兼外相は9日に会談。外交努力が継続していることを示唆した。カタールは米国とイランの間で地域の仲介役を担っている。

国務省は声明で、ルビオ、ムハンマド両氏がカタール防衛に対する米国の支援や、中東全域の安定と安全を促進し脅威を抑止するための連携の重要性を巡り協議したと説明。バンス米副大統領も8日にムハンマド首相と別途会談していた。

米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、米国とイランが来週にもパキスタンの首都イスラマバードで協議を再開する可能性があると報じた。イラン側は、核物質を米国に移送することには引き続き反対しているという。

トランプ氏は戦争終結を求める国内外からの強い圧力に直面している。米国では戦争への反対が広がり、ガソリン価格高騰への不満も広がっている。来週には中国の北京で習近平国家主席との首脳会談を予定しているが、中国の王毅外相はこれに先立ち、イランのアラグチ外相と戦争開始後初めて会談し、海峡の早期再開を求めた。

衝突続く

ホルムズ海峡では衝突が2日連続で発生し、緊張が一段と高まっている。米軍は8日、封鎖の突破を試みていた未積載のイランの石油タンカー2隻に対して空爆を実施し、同国港湾への進入を阻止した。米中央軍が発表した。

米国はこれに先立ち、7日夜にホルムズ海峡を航行していた米軍艦船3隻への攻撃に関与したとして、イラン国内のミサイルおよびドローン発射拠点を標的にしていた。米中央軍によると、艦船への被害は確認されていない。

イランは、この行動が停戦合意に違反すると主張。同国外務省はSNSへの投稿で、一連の衝突について、「米政権が状況を理解できず、自分たちで引き起こした行き詰まりから抜け出せていない混乱と無力さを表している」と批判した。

トランプ氏は、イランが提案を拒めば、さらに激しい攻撃に踏み切ると警告している。

原題:US Awaits Iran Answer After Hormuz Clashes Strain Ceasefire (2)(抜粋)

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--取材協力:Yasufumi Saito.

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