周辺海域で続くイランからの攻撃
こうした政策努力にもかかわらず、市場での原油価格が落ち着きを見せないのは、「いつになったらホルムズ海峡が通れるのか」という問いに、未だ全く答えがないからです。周辺海域で民間船舶が今も攻撃にさらされ、タンカーが燃え上がる映像が流れています。米CBSやCNNによれば、イランはホルムズ海峡に機雷を設置しようとしており、そうした企てを行おうとするイランの小型船舶を、米軍が攻撃する映像まで公開されています。
トランプ大統領は、いったん「海峡を通る船舶を米軍の艦船が護衛する」と表明したものの、ウォール・ストリート・ジャーナルなどによれば、当のアメリカ軍自身が、攻撃される危険性が高いとして、「現時点では護衛は不可能」と、拒んでいるということです。
イランは「封鎖継続」を宣言
イランの革命防衛隊は「1リットルたりとも通さない」、「1バレル200ドルも覚悟しろ」と脅しに余念がありません。新たに最高指導者に選ばれたモジタバ・ハメネイ氏は、12日の声明で、ホルムズ海峡の封鎖を継続すると明言しました。
ホルムズ海峡を通る原油は、世界の2割で、日量2000万バレルに及ぶと言われています。過去最大の備蓄協調放出が実現しても、完全途絶なら単純計算で20日ほどしか凌げません。そもそも備蓄の取り崩しは、技術的に1日数百万バレル程度が限界だと、専門家は指摘します。結局のところ、ホルムズ海峡が安全に航行できるようにならなければ、問題は解決しないという、当たり前の事実に直面するのです。