2月の輸入物価指数は銅や金など国際商品市況の上昇を受けて19カ月ぶりの高い伸びとなった。来月以降は足元の原油価格高騰の影響が加わり、さらに上振れすることが見込まれている。

日本銀行が11日発表した2月の輸入物価指数は、円ベースで前年比2.8%上昇と3カ月連続のプラスで、伸び率は2024年7月以来の高水準だった。契約通貨ベースでも0.6%上昇と24年8月以来の高い伸び。銅と金の先物価格は1月29日に過去最高値を付け、2月も高値圏で推移した。

3月分からは、2月末以降の米国とイスラエルによるイラン攻撃に伴う原油価格高騰が反映される。為替相場の円安傾向もあり、日本経済の下押し圧力と物価上昇の双方に注意が必要な局面にある。日銀は基調的物価への影響を見極めつつ、難しい金融政策運営を迫られる。

SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストらは同日付リポートで、輸入物価指数は「昨年後半以降に円安が進行した影響で押し上げられている」と指摘。先行きは「イラン情勢の影響により、輸入物価は明確に上昇」し、政府の物価対策で伸びが緩やかな鈍化傾向にある企業物価指数も伸び加速に転じるとみている。

日銀は昨年12月に政策金利を30年ぶりの高水準となる0.75%に引き上げた。利上げ後も実質金利はマイナスとし、日銀の経済・物価見通しが実現していけば、経済・物価の改善に応じて利上げで金融緩和度合いを調整する方針を維持している。

氷見野良三副総裁は2日の講演で「原油高・円安などによって輸入物価が上昇すれば物価には上昇圧力がかかるだろう」と指摘した。植田和男総裁は4日の国会答弁で、中東情勢の影響で原油価格上昇が続く場合は、家計や企業の中長期的な予想インフレ率の上昇を通じて、「基調物価を押し上げる可能性がある」との見解を示している。

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