米アルミニウム最大手、アルコアの株価が急落した。同社幹部が、エネルギー供給の混乱とホルムズ海峡がほぼ封鎖状態にあることを挙げ、アルミナ事業が損失に直面しているとの見通しを明らかにした。

モリー・ビアマン最高財務責任者(CFO)は10日、アルミナ部門がペルシャ湾から西オーストラリア州に及ぶ混乱の影響を強く受けていると説明。生産コスト上昇により、同部門は今四半期に赤字になるとの見通しを示した。

同CFOはウェルズ・ファーゴのインダストリアルズ・アンド・マテリアルズ・カンファレンスで、「アルミナ部門は現在、極めて大きな圧力を受けている」と述べ、「部門全体として採算割れとなる」と語った。

同社株は10日のニューヨーク市場で9.5%下落。株式市場全体が売られる中、1日としては約1年2カ月ぶりの大幅な下げとなった。

米最大のアルミニウム生産会社であるアルコアは、今年のアルミニウム価格急騰の恩恵を受けてきた。ただ、同社は世界最大級のアルミナ供給会社でもあり、その多くは海上輸送される。このため、イラン戦争による混乱の影響を特に受けやすい。

ボーキサイトを精製して作られるアルミナは、アルミニウムの生産に使われる。同社のアルミナ精製所は通常、ペルシャ湾岸のアルミニウム製錬所にアルミナを出荷している。これら精製所は燃料と電力も大量に消費しており、紛争を背景に過去3カ月でこうしたコストが急騰した。

アルコアのアルミナ部門は2025年に利益の大きなけん引役となり、同社の調整後EBITDA(利払い・税金・減価償却・償却控除前利益)の半分近くを占めた。

ビアマンCFOによると、アルコアは現在、ブラジルのサンルイス精製所で燃料費が1500万ドル(約24億円)追加で発生すると見込んでいる。西オーストラリア州のピンジャラ精製所でも、サイクロン「ナレル」が地域の液化天然ガス(LNG)供給を混乱させ、同施設の操業を一段と不安定にしたため、生産コストが約3000万ドル増える見通しだ。

アルコアは4月、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギーコスト上昇が4-6月(第2四半期)利益の重しになると投資家に伝えていた。

原題:Alcoa Shares Drop as Firm Warns Alumina Unit is ‘Underwater’ (1)(抜粋)

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