中国ゲーム大手のネットイース(網易)は、グループ会社で人気ゲーム「龍が如く」シリーズの生みの親として知られる名越稔洋氏率いるゲーム開発会社への資金提供を打ち切る。

ネットイースはゲーム制作を縮小する広範な戦略を進めており、名越スタジオ(東京都渋谷区)はその影響を受けた最新の事例となる。

関係者によると、名越スタジオの従業員には6日にこの決定が伝えられた。ネットイースの広報担当者はブルームバーグに対し、5月から同スタジオへの資金提供を停止する方針であること認めた。

名越スタジオに迫った閉鎖の危機は、収益でハリウッドを上回るゲーム業界全体の苦境を浮き彫りにしている。近年ではSNSなどの代替娯楽媒体との競争激化に直面している。

名越スタジオは2021年、日本を代表するゲームクリエーターの1人である名越氏がセガサミーホールディングスから独立した後に設立された。当時、海外展開に向け日本のゲーム人材を積極的に採用していたネットイースと、ライバルで中国インターネットサービス大手のテンセント・ホールディングス(騰訊)が名越氏の獲得競争を繰り広げた。

ネットイースは創業者兼最高経営責任者(CEO)の丁磊氏の主導で近年ゲーム投資を縮小しており、世界各地で人員削減や制作会社閉鎖が相次いでいる。日本では、同社の海外展開の先駆けとなった桜花スタジオを24年後半に閉鎖した一方で、名越スタジオには開発中の初作品を完成させる時間的猶予が与えられていた。

名越スタジオは昨年12月、初の開発作品「Gang of Dragon」の予告映像を公開した。しかし、同作品の完成には少なくとも70億円の追加資金が必要とネットイースが把握したことを受け、発売前に資金提供を打ち切る決定が下されたという。情報が非公開であることを理由に、関係者が匿名を条件に語った。

関係者によると、名越氏は新たなスポンサー探しを進めているが、現時点で成果は出ていない。すでに開発されたゲーム素材の取り扱いについて、名越スタジオはネットイースと協議しているという。

ネットイースは同社に対し、独立して事業を継続することは可能だが、資産やブランドを保持する場合は相応の費用を負担する必要があると伝えたという。スタジオ側が自力で費用を賄える場合に限り、交渉に応じる姿勢だとされる。

ネットイースの広報担当者は、名越スタジオとの関係解消に関する条件の詳細については明らかにしなかった。名越スタジオの広報担当者は、この件についてコメントすることは特にないと述べた。

原題:NetEase to Stop Funding Nagoshi Studio as It Cuts Back on Gaming(抜粋)

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