米サンフランシスコ連銀のデーリー総裁は17日、人工知能(AI)が米経済を根本的に変えつつある兆候はまだ多くはないとしながらも、その影響が及ぶ兆候に政策当局者は目を光らせる必要があると述べた。

「その潜在力は容易に見て取れるが、それがいつ、どのように進展するのかを知るのは難しい」とデーリー総裁は、シリコンバレー・リーダーシップ・グループがカリフォルニア州サンノゼで主催したイベントで講演した。発言内容は事前原稿に基づく。

1990年代にコンピューターとインターネットが仕事やビジネスを大きく変革し、インフレを引き起こすことなく成長を促すと見抜いた、グリーンスパン元連邦準備制度理事会(FRB)議長の先見性を例に、デーリー総裁はAIも同様の道をたどる可能性があると述べた。ただしその完全な影響が統計に表れるには、時間がかかると付け加えた。

動画:人工知能(AI)と経済について話すサンフランシスコ連銀のデーリー総裁(右)

「変化が完全に顕在化する前に把握するには、より深く掘り下げ、変革を予兆する個別データに依拠しなくてはならない」と総裁は述べた。

FRB当局者らはAIが生産性の伸びや経済全体にどの程度影響するのかを、見極めようとしている。インフレを高めることなく景気を拡大する上で、生産性は重要な要素とされている。

トランプ米大統領が次期FRB議長候補に指名したウォーシュ元FRB理事はこれまで、AIが経済を変えつつあり、FRBはそれを認めなくてはならないと主張してきた。同氏以外にも、AIに裏付けられた生産性ブームが利下げを導くはずだとの見方は、複数の専門家から示されている。

1月の連邦公開市場委員会(FOMC)は金利を据え置いた。昨年末にかけては労働市場の下支えを目的に、3会合連続で金利を引き下げている。デーリー総裁は1月会合で据え置きを支持したと明らかにしているが、今年は1回もしくは2回の追加利下げを見込んでいる。

原題:Daly Says Fed Officials Should Watch for Signs of AI Impact(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.