訪米中の赤沢亮正経済産業相は、日米関税交渉に基づく5500億ドル(約84兆円)の対米投資に関し、1号案件について米国側と協議を継続することを確認した。3月に予定されている高市早苗首相の訪米時の公表も視野に入れる。

赤沢氏はワシントンで現地時間12日夜(日本時間13日午前)に行った記者会見で、ラトニック米商務長官と同日に85分間会談したと説明。1号案件の組成に向けて「進展を確認した」と話した。

一方、一部では両国間の隔たりがあり「引き続き日米間で調整すべき点も残されている」とした。公表時期については明言を避けたが、「高市首相の訪米を実り多くすることも念頭に交渉している」とも語った。

赤沢亮正経済産業相

審査の過程では、ソフトバンクグループが主導するデータセンター向けエネルギープロジェクト、メキシコ湾の深海石油ターミナル、半導体向け人工ダイヤモンドに関連する3件が最終候補に絞り込まれたことが分かっている。

赤沢氏は具体的な案件について言及しなかった。現時点でテーブルに乗っている案件だけで5500億ドルに到達するわけではなく、リスクや採算性を詳細に検討しつつ案件の精査を進める考えを示した。

対米投資の枠組みは、米国による関税措置を巡る交渉の中で設定された。当時の石破茂政権で関税交渉を担当していた赤沢氏はたびたび訪米して閣僚らと協議し、最終的には日本からの輸入品に一律にかかる関税率や自動車への追加関税を引き下げることで合意した。

日米両政府は昨年10月、対米投資に関心を示している企業の一覧を公表。投資分野はエネルギーや人工知能(AI)向け電源開発などで、日米で計約20社が名を連ねていた。

(赤沢経産相の発言を追加して更新します)

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