(ブルームバーグ):米国株式市場は今週、トレンドフォロー型のアルゴリズムファンドからのさらなる売り圧力に直面する見通しだと、ゴールドマン・サックスのトレーディングデスクが指摘した。
S&P500種株価指数はすでに、商品投資顧問業者(CTA)が売りを出す短期的な節目を下回っている。ゴールドマンは、これらのシステマチック戦略をとる勢力が、市場の方向性にかかわらず今後1週間は売り越しを続けると予想する。
ゴールドマンによると、前週末に急反発した米国株が再び下落した場合、今週だけで約330億ドル(約5兆2000億円)の売りが出る可能性がある。さらにS&P500が6707を下回れば、今後1カ月で最大800億ドルの追加売りを招くと試算されている。市場が横ばいでも約154億ドル、上昇しても約87億ドルの売りが見込まれている。
投資家のストレスは高水準にある。S&Pの1カ月物インプライド・ボラティリティー(IV)やシカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティー指数(VIX)のボラティリティーなどを組み合わせたゴールドマンのパニック指数は直近で9.22となり、先週5日時点で市場が「最大恐怖」に近い状態にあることを示した。
市場の不安定さを増幅させているのが、流動性低下と「ショート・ガンマ」と呼ばれるポジショニングだ。ディーラーがポジション調整のために「高値買い・安値売り」を迫られるため、値動きが一方に振れやすくなっている。
実際に、S&Pの最良気配における売買注文量は約410万ドルまで急減。年初来平均の約1370万ドルを大幅に下回っている。「リスクを迅速に移転できないことが日中の値動きを荒くし、全体的な価格形成の安定化を遅らせている」とゴールドマンのトレーディングデスクは指摘する。
リスク・パリティ戦略やボラティリティー・コントロール戦略など、他のアルゴリズム勢にも持ち高を縮小する余地が残る。これらのファンドはCTAと異なり、リアライズド・ボラティリティー(RV)の持続的な変化に反応する。ボラティリティーが高止まりすれば、影響はより大きくなるとみられる。
季節性も追い風にはなりにくい。例年2月は年金拠出など1月特有の資金流入が細るため、相場が軟調になりやすい時期にあたる。
個人投資家の行動にも変化の兆しがある。過去1年続いてきた「押し目買い」の勢いが鈍化。直近2日間では個人勢は売り越しに転じた。特に暗号資産(仮想通貨)関連の取引が打撃を受けており、昨年の取引パターンが転換点を迎えるリスクが浮上している。
原題:Goldman Traders Say ‘Buckle Up’ for Choppy Stocks as Algos Sell(抜粋)
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