週明け9日のシドニー外国為替市場では、円が対ドルで下落している。選挙で大勝した高市早苗首相の求心力が高まることで、積極財政による財政悪化が進むとの懸念から円売りが優勢となっている。

円は対ドルで日本時間午前6時42分時点で前週末のニューヨーク終値比0.2%安の157円57銭で推移している。

8日投開票の衆議院選挙で自民党は単独で定数465議席の3分の2に当たる310議席以上を確保することが確実になった。自民と日本維新の会の与党の大勝により、日本市場では円安を伴う「高市トレード」が再び意識され始めている。

高市首相が先月、解散・総選挙を決断し消費税の一時的な引き下げを表明して以降、日本の財政悪化リスクに対する懸念が円と国債に重くのしかかっている。市場では、衆院選の与党圧勝で高市首相が公約とした消費減税を実行に移すとの見方が多い。今後は財源の確保が課題で、国の借金である国債の発行につながれば、一段の円安と金利上昇を招く恐れがある。

みずほ証券の大森翔央輝チーフ・デスク・ストラテジストは、決定的な与党の選挙勝利は、短期的に積極財政政策への期待を強める可能性が高く、当面は円売りを促すとみられるとの見方を示した。

円は日本の通貨当局が過去に円買い介入を実施した水準に入りつつあり、為替トレーダーらは1月中旬に付けた1ドル=159円45銭を次の警戒水準として注目している。

日本の通貨当局は、特定の水準そのものよりも、為替の変動性や動きの速さをより重視しているとの考えを示している。

(円相場と背景を追加します)

--取材協力:グラス美亜.

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