21日の日本市場では、米欧間の緊張と国内の財政悪化懸念から投資家の不安心理が強まっており、株式、債券ともに不安定な展開が続きそうだ。

債券相場は20日の下げが大きかったことから、いったん反発するとみられる。本日は日本銀行の国債買い入れオペが予定されており、特に直近の下げが大きい超長期債の買い入れが増額されるかどうか注目されている。超長期金利の急騰を受け、片山さつき財務相は「市場を安定させるためのことはやってきているし、これからもやることは必ず約束できる」と述べた。

ただ、高支持率を背景に解散・総選挙を表明した高市早苗首相が食料品に対する消費税減税を公約に掲げる方針を示したことで、財源の裏付けがないまま財政出動となることへの警戒感は強い。日本国債の利回り急騰につられて米10年債利回りは一時4.3%台に乗せ、5カ月ぶりの高水準をつけた。

さらに事態を複雑にしているのが、グリーンランドの領有を狙うトランプ米大統領だ。欧州投資家の間で米国債への投資を回避する動きが広がれば、米国債への売り圧力が強まり、日本国債にはね返ってくる可能性がある。グリーンランドを領有するデンマークの職域年金基金は米国債投資から撤退することを明らかにし、決断の理由の一つにトランプ氏のグリーンランド領有要求を挙げた。

外為市場でもドル・インデックスが大幅に下落。特に対北欧通貨での下げが目立つ。円は日本の財政懸念からドルに対して弱含み、対ユーロでは過去最安値に迫っている。対照的に、金など貴金属はどの国の政策の影響も受けない安全資産として人気化し、最高値を更新した。

株式市場では、リスク回避の動きから日経平均株価が5日続落となりそうだ。米Netflixが20日の取引終了後に発表した利益見通しは市場予想を下回り、株価は時間外取引で約5%下落した。

(注:表中の終値は米国時間終値。円相場は対米ドル、前営業日比は円の対ドル変化率。米10年金利の前営業日比は変化幅(単位:%ポイント)。日経平均の前営業日比はシカゴ・マーカンタイル取引所清算値と大阪取引所清算値との比較。シカゴ取引所が休場の場合は大阪取引所の前日清算値と最終取引値の比較。金は1トロイオンス当たりのドル建て価格)

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