利便性向上と併せて、不安へのフォローを
マイナンバーカードの利活用推進策は、サービスを「使える人」と「使えるシーン」を拡大しつつ、同時に使いやすさを高めることだ。これにより、サービスの利用数を増やし、行政のデジタル化・効率化といった社会的なインパクトの創出を狙う。
前述の通り、2025年は広く利便性の充実が図られ、使えるシーンが拡大した。
政府の工程表によれば、今後は在留カードとの一体化や、マイナンバーカードの地方自治体や民間事業者での活用も増えることが見込まれる。マイナンバーカードに様々な機能を集約し、より利便性向上を図っていくのだろう。
しかし、一本化したマイナ免許証の保有者がなお少数にとどまっていることは、人々の間に携行への不安が依然として残っている可能性を示している。
利便性向上を進めて利用を促すためには、携行に伴うリスクの実態や紛失・盗難時の対処法について正確な情報を発信し、その認知度を高めていくことが重要だ。
前述の政府の工程表では、マイナンバーカードの安全性に関する情報発信の重要性が明記されている。
また、デジタル大臣は、健康保険証の完全な廃止を契機として、安全性に関する周知を改めて進めていく意向を示している。こうした取り組みが一層強化されれば、国民の不安の軽減につながることが期待される。
※情報提供、記事執筆:ニッセイ基礎研究所 総合政策研究部 研究員 河岸 秀叔
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