米国の大手アクティビスト(物言う株主)のエリオット・インベストメント・マネジメントは19日、豊田自動織機は単独で2028年までに1株当たりの純資産価値(NAV)を4万円まで引き上げることが可能と表明した。トヨタ自動車グループが計画する豊田織機の株式公開買い付け(TOB)に代わる選択肢として示した。

エリオットは同日公表した豊田織機の他の株主に対する公開書簡で、豊田織機の本質的な純資産価値は16日時点で1株当たり2万6000円超に達しており、1株当たり1万8800円の改定後のTOB価格は豊田織機を著しく過小評価しているとコメントした。

エリオットはまた、TOB以外のやり方での持ち合い株式の解消や、自社よりトヨタの利益となっている自動車分野への過剰投資の停止による資本配分の改善などを柱とする、単独の経営計画について豊田織機の取締役会や特別委員会と数カ月間にわたり協議を重ねてきたと明らかにした。同経営計画の詳細を近く公表する予定だという。

豊田自動織機の長草工場(愛知県大府市)

豊田織機のTOBを巡っては買い付け価格が発表前の株価を下回っていることから株主からは当初から不満の声が出ていた。トヨタグループは今月、豊田織機に対するTOB価格を従来比で約15%引き上げたが、エリオットを含め豊田織機の株主からはトヨタグループは豊田織機株の価値を依然過小評価しているとの声が上がっている。

エリオットは公開書簡で、今回のTOBが成立すれば「日本におけるコーポレートガバナンス(企業統治)改革、少数株主の権利、公正なM&A(合併・買収)にとって大きな後退となる」と指摘した。エリオットは豊田織機は単独経営により、今回の不十分なTOBに応じるよりもはるかに大きな価値を創出できるとして、TOBに反対する考えを改めて示した。

豊田織機の株価は19日午前の取引で一時前週末比0.5%高の1万9540円を付けた。東証株価指数(TOPIX)は同1%安となった。

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