(ブルームバーグ):トランプ米大統領が「戦争省」の名称復活に動いたことで、国防総省がどの程度積極的に実行するかによって、関連費用は数百万ドルから場合によっては1億2500万ドル(約200億円)超に達する可能性もある。米議会予算局(CBO)が分析で示した。
トランプ氏が昨年9月に署名した改称に関する大統領令を国防総省がどう実施するかが不透明で、想定コストは幅広くなっている。トランプ大統領は戦争省への名称変更について、「わが国を代表して、いざという時に闘い、勝利を収める能力と意思を示すものだ」と述べていた。
CBOによると、国防総省の会計監査官から入手した限定的な支出報告では、省内の5組織が旗やプレート、更新された訓練資料などですでに190万ドルを使っていたことが分かっている。この金額は30日間のみを対象とし、多くの部局を含んでおらず、これまでの総費用を過小評価している可能性が高いという。
省庁の新設や名称決定は議会に権限があるため、戦争省は副称と位置付けられている。だが、ヘグセス国防長官は「勝利するための闘い」の精神の一環として、この名称を積極的に受け入れている。トランプ政権はまだ議会に改称案を提示していない。
「数億ドル規模」も
CBOの推計では、ヘグセス氏の直轄オフィスを中心に限定される控えめな形であれば、主に職員の作業時間やレターヘッド、ウェブサイト、儀礼用品の更新といった事務的変更で、費用は約1000万ドルに抑えられる。段階的に進めれば、さらに低くなる可能性もある。一方、国防総省全体の機関に広く、かつ迅速に展開されれば、費用は1億2500万ドルを超える恐れがあるとした。
国防総省はどのように大統領令を実行していくのか詳細を示しておらず、不確実性は主にこの点から生じていると、CBOのスウェーゲル局長が13日、民主党の上院議員らに書簡で説明した。
今回の分析については、上院予算委員会で民主党筆頭理事を務めるマークリー上院議員が実施を要請していた。
マークリー議員は声明で、「食料品価格や医療費の引き下げを優先する代わりに、トランプ氏とその側近は、国防総省を戦争省に改称するといった虚栄的なプロジェクトに注力しており、米納税者に1億2500万ドルを超える負担を強いる可能性がある」と指摘。「これは最悪の形のパフォーマンス政治であり、国家安全保障の前進にも、軍人やその家族の助けにもならない」と述べた。
国防総省とホワイトハウスの行政管理予算局(OMB)にコメントを求めたが、現時点で返答はなかった。
米議会が立法によって正式に国防総省の名称を変更すれば、費用はさらに膨らむ可能性がある。規則や契約、表示物を包括的かつ即時に改めた場合、総費用は「数億ドル規模」に達する恐れがあると、CBOは警告した。
原題:Trump’s ‘Department of War’ Name Change Could Cost $125 Million(抜粋)
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