ドイツは、デンマークの自治領グリーンランドに軍事要員を派遣する欧州諸国の急先鋒(せんぽう)に立つ。デンマークはグリーンランド領有に意欲を示す米政府高官との会合で、「根本的な意見の相違」が依然として残っていると明らかにした。

今週中に軍事要員を派遣するドイツの判断は、グリーンランドを巡る米国側の圧力に対し、欧州諸国が危機感を持って対応している現状を浮き彫りにしている。デンマークとグリーンランドの外相は首都ワシントンでバンス副大統領、ルビオ国務長官と会談したが、米国による領有化懸念を払拭するには至らなかった。

欧州各国が同地域における安全保障の具体策に着手する中、軍事要員13人から成るドイツの調査団は15日にグリーンランドの中心都市ヌークに到着する。ドイツ国防省は、調査団の任務について「海上監視能力の向上など地域の安全確保においてデンマークを支援するための軍事貢献の枠組みを検討する」と説明した。

フランス国防省によると、同国も今週、グリーンランドでの合同演習に参加する。詳細は明らかにしていない。

スウェーデンは「数人の将校」を派遣する。ノルウェーは2人、英国は1人を送るという。ヒーリー英国防相はスウェーデンで記者団に対し、偵察部隊が演習に先立ち現地入りしていると述べた。デンマークは14日、北大西洋条約機構(NATO)加盟国との演習を恒常化すると発表した。

デンマークの要請に基づくグリーンランドへの欧州勢の派遣は、安全保障上の責任を果たす姿勢をトランプ大統領に示し、米国による領有化の脅威を和らげる狙いがある。英独仏の動きは規模こそ限定的だが、トランプ氏を刺激せずに、圧力を受ける同盟国を支援できることを証明する意図がある。

 

原題:Germany Leads Military Buildup in Greenland in Response to Trump(抜粋)

--取材協力:Demetrios Pogkas、Ellen Milligan、Kamil Kowalcze、Carolynn Look、Ott Ummelas、Charlie Duxbury、Samy Adghirni.

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