ビットコインは9万ドル台を回復したが、トレーダーが防御的な姿勢を崩していないことから、上昇局面の足元はなお脆弱(ぜいじゃく)だ。

今週のビットコイン反発にもかかわらず、暗号資産(仮想通貨)デリバティブ市場全体では、楽観の持続を示す明確な兆候は乏しい。先週は米国上場ビットコイン上場投資信託(ETF)への資金流入が再び増えたものの、市場全体の構造はまだ改善していない。現時点では、ビットコインの価格上昇は本格的な回復というより、下落の一時的な小休止に近い。

仮想通貨市場のセンチメントが色濃く反映されるビットコインの無期限先物と期日付き先物の双方を見ると、取引の多くは短期契約に集中したままだ。機関投資家の関心を測る指標とされてきた米シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)では、長期限の先物需要は依然として低調だ。

K33リサーチの調査責任者、ベトレ・ルンデ氏は6日のリポートで、「投資家心理には改善の兆しが見られるものの、最近の上昇基調にもかかわらず、市場センチメントは総じて慎重で様子見姿勢が強い」と指摘した。

現物取引量とボラティリティー、デリバティブのレバレッジはいずれも12月以前の低水準付近にとどまり、未決済建玉の86%は直近限月に集中していると、ルンデ氏は説明。リスク選好度を測るもう一つの重要指標である無期限契約の資金調達率も低水準にあり、強気ポジションが限られていることを示していると述べた。

昨年末の数週間に見られたビットコインの持続的な売りは、年初の数営業日で反転し、価格は上昇。1月5日はビットコインETFの純流入が昨年10月7日以降で最大となった。

 

ビットコインがさらに上昇すれば、先物と現物の価格差を狙うベーシス取引が再び魅力を増し、CMEの先物取引が活発化する可能性がある。

金や株式と比べたビットコインの相対的な停滞は、資産クラスとしての価値を巡る疑問を呼んでいる。ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のシニア商品ストラテジスト、マイク・マクグローン氏は5日のリポートで、「ビットコインのボラティリティー低下、特に金やベータ資産との比較での低下は、暗号資産にとって最良のパフォーマンス期がすでに過ぎ去ったことを示唆している」と指摘した。

原題:Bitcoin Faithful Still Missing Even After Token Reclaims $90,000(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.