英国では今年、亡くなる人の数が出生数を上回る見通しだと、シンクタンクのレゾリューション財団が示した。これが恒久的な転換となり、英国は移民への依存を一段と高めることになると、同財団は指摘している。

5日に公表された年次経済見通しによると、出生数は2026年に死亡数を下回り、その差は拡大し続ける見込みだ。20世紀初頭から続いてきた英国の人口動態の流れが、ここで大きく変わるとしている。

新型コロナウイルスが流行していた2020年やその後の2023年には英国で死亡数が出生数を上回ったものの、直近2年間は出生数が死亡数をわずかに上回ったと、レゾリューション財団は推計する。2026年以降の人口増は国際的な純移民によってのみ支えられるという。

ナイジェル・ファラージ氏率いる反移民政党リフォームUKの台頭を抑えたいスターマー首相にとって、レゾリューション財団の報告書は、英国を揺さぶる移民論争の重大さを浮き彫りにする。

移民への反発は、英国が欧州連合(EU)離脱を決めた国民投票の主要な要因の一つだが、合法移民の増加や、英仏海峡を越えて到着する難民申請者の流入を受け、さらに強まっている。欧州出身者の労働者不足を補うほか、自国の混乱から逃れるウクライナ人や香港人の受け入れなどで、当時の保守党政権がビザ規制を緩和した結果、純移民数は年間100万人近くまで達した。

レゾリューション財団は、出生数の減少は欧州や先進国に共通する現象だと指摘する。リサーチディレクターのグレッグ・スウェイツ氏は、「移民を巡る議論は、国が『すでに満杯かどうか』から、人口減少にどう向き合うかへと移る可能性がある」と述べつつ、「今後も政治的に緊張を伴うテーマであり続ける可能性が高い」との見方を示した。

原題:UK to Pass Population Tipping Point in 2026, Think Tank Says

(抜粋)

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